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フラットな職場で心が燃え尽きて死ぬ:本当は怖い業務量の偏り『職場ですり減らないための34の「やめる」』感想

読んだ本を、スピーディに紹介します。

たくさん関連本を紹介しています。

燃え尽き

1.フラットな職場で使う本

職場という集団の中で、自分の体と心の健康を守るために、

  • 自分と他人の境界線を引くこと
  • 自分が変えられることに集中する
  • 事実と解釈を分ける

ことを説明してくれます。

 

たとえば、

  • 価値観を押し付けてくる人から離れられない。
  • 教えたがりの人の話を聞き続けてしまう。
  • もしかして嫌われている?と家に帰っても悩んでいる。
  • 自分だけであーだこーだと考えていることが多い。

ぜんぶ、職場ですり減る考え方や行動です。

 

断るスキル」や「やめるスキル」を教えてくれます。

会社に行くのが、ちょっと楽になりますよ

 

 

2.頑張り過ぎて燃え尽き症候群に

明らかに偏った業務量や、誰のためにしているかわからない書類仕事などが積み重なると、燃え尽き症候群になっていしまいます。

 

バーンアウトとも呼ばれていて、バリバリ・行け行け・どんどん、働いていた人が、急に無気力になって行動しなくなることです。これになるまでは、自分1人では自覚ができないところがちょっと恐いです。

 

燃え尽きる理由として次の5つが紹介されています。今のあなたの働き方に照らし合わせるとどうでしょうか??

  1. 扱われ方が不公平
  2. 業務量が多すぎる
  3. 求められる役割があいまい
  4. マネージャーとのコミュニケーションや支援が足りない
  5. 時間的プレッシャーが合理的じゃない

これらは全て「管理のしくみの不備が原因」と説明されています。

 

これ、いま流行りの「管理職を置かない、リーダーがいないフラットな組織」で起こりやすいと思います。所長クラスのはるかに上の管理職が「あとは、あなたたちで話し合って決めてね」って。

 

これには「ふざけんな、管理職がサボるな」って心の中で叫んで良いと思います。役職なしの社員は、管理職が「しなかったこと」を追及して責任を突くカードを持っています。一般社員なら、もっと管理職のせいにしてもいいんですよ!

 

業務量の偏りが「話し合い」や「仕組み」では解決できなかった時に、管理職が何もしないなら、その職場は「今い続ける場所ではない」と思います。だって1人で動かせる範囲を超えているんですから。

 

 

3.自分を守る考え方

3-1.評価は激務に比べて、遅くやって来る

人が燃え尽き症候群になる時は、きっと激務をしているその瞬間ではなくて、激務に対する「ハッキリとした評価」があった時なんだと思います。昇給額・ボーナス・周りの社員からの扱い、役職者からの扱い、こうしたことが、頑張りとは釣り合わないと感じたときに、人は燃え尽きます。

 

ただ、労力に対する「見返り」には必ずズレがあるのが当たり前なので、大事なことは「いつまで待てるか」だと思います。現実的な落としどころは、2-4か月だと思います。その期間で、体制が変わるかどうかを社内にいながら観察することが大事です。

 

また、ボーナスは吊り下げられた人参みたいなものなので、やみくもに「ボーナスが出るまでは」と安易に考えずに、自分で期限を設定する判断が大事です。

  • ボーナスは4か月後
  • 査定評価の目標シートには今の激務のことは載っていない
  • 人が辞めても、目標シートは途中変更できない。
  • 不公平を伝えても、管理職は「いつか、そのうち」と逃げる。
  • 激務を反映しない昇給で、業務量はごまかされる

 

うつ病・適応障害・燃え尽き症候群・無気力、などになっても「個人の自己管理能力」のせいにされておしまいです。

 

業務量の偏りは、管理の仕組みが不十分なことの証拠なので、燃え尽きる前に、どんどん管理職に交渉することが必要です。「会社が」という責任があいまいな主語を使わずに、人事部長は・所長は・施設長は・社長は、と個人を主語に考えると良いと思います。

 

 

3-2「んっ?あれっ?」という自分の感覚を大事にする

ボールを落として、問題を表面化させるのが最善の場合もあります。

 

なかなか良いことを言ってくれます。だからこの本の著者は信頼できるんです。現実的な対応策を伝えてくれています。

 

「評価に反映されるのが遅い」とか、「明らかに自分だけに業務が偏っている」と感じるなら、そこには必ずそう感じさせるだけの出来事があります。我慢するばかりではなく、あえて関わらずに放置して、問題が起きてからの周りの様子を観察することも必要かもしれません。

 

 

3-3 結局、サボりじゃないの?

「サボってる」は会社員なら一番言われたくない言葉かもしれないですね。だから誰かに「サボっている」ことを押し付けて、「自分たちは頑張っている」と楽しようとします。

 

でも実は、誰がさぼっているかは本質的でなくて、そのうちに、30代40代になった時に、スキルが微妙なままでリストラで放り出された方が大変です。

 

だから、あえて言うなら、

  • 激務は悪くない
  • サボりは勝手にさぼらせていればいい

大事なことは、スキルになる激務をすることです。転職できる自分の市場価値を常に意識しておくことです。

 

働いたことが自分の力になるなら、むしろどんどん積極的に働く方がいいです。今の頑張りが、未来の自分を助けてくれます。

 

さあ、人の頑張りが搾取される仕事も知っておきましょう。世の中に評価されない仕事は確実にあります。さぼることよりも、ブルシット=どうでもいい仕事をし続けることの方が恐ろしいです。転職のための実力がつかない仕事なので注要注意です。

 

 

さて、これから紹介するのは、仕事を減らすための本です。

 

依頼をうまく断るための3冊のうち、読むならどれがいいですか?

 

4.次の本

『マンガでよくわかるエッセンシャル思考』

仕事を減らす、断る、大事なことにだけ集中する。入門書はマンガがおすすめです。

『エッセンシャル思考』

文字の方が読みやすい人はこちら

仕事に関する9つの嘘

会社は私たちが思っている以上に、建前や茶番ばっかりですよ。これを読んで、「いつか評価される」なんて淡い期待は捨て去りましょう。上司に「逃がさずに評価させる」んですよ。

 

自分の体と心を世界で一番大事にできるのは、自分自身だけです。

どの場所でも働ける「ポータブルスキル」を身に付ける必要があります。