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【目と認知機能】No.002-3 目線に攻撃の意図はある?パーソナリティ障害と発達障害を見分けるアイディア。発達障害とグレーゾーンを理解・解釈する(3)

「目」の認知機能を紹介するシリーズです。医学や心理学の内容を踏まえて、日常生活をちょっと良くするアイディアを紹介します。毎週火曜日に発信することを目指しています。

サムネイル,目と認知機能3,発達障害者の目線操作と攻撃性

 

発達障害とグレーゾーンを解釈する」シリーズの第3回(最終回)です。発達障害者がじーと見てくる行動と、いじめの加害者がじーっと見てくる行動には、どのような違いがあるのでしょうか?今日は「攻撃の意図」をキーワードに考えます。

 

1.前回までの振り返り

第1回では、動物的な目の認知機能を知り、表情の読み取りは案外あてにならないことを解説しました。第2回では、目線を合わせない要因を、熱中・逃避・感覚過敏・注意力などから考えました。そして目線を合わせようとして過剰適応でへとへとになる姿を紹介しました。

 

今日は、加害欲を持たない発達障害者と、加害欲を持っているパーソナリティ障害者を比較して、目線の意味を考えます。

 

2.発達障害の目線

大人の発達障害者の目線を解釈する時には、そこに意図があるのかを考えることが重要です。「相手を尊重する・対立を回避したい」場合は、「目を合わせない」というスタイルで現れることがあります。

  • 敵対することを避けたい
  • 深く考えている姿を見せたい
  • 相手にプレッシャーを与えないように気遣って、目線をそらす

 

善意・過集中」の場合は、「目線を合わせてじーっと見てくる」行動として現れることもあります。

・相手の話に関心があることを現している

・表情や目線を動かさないことにより、話の内容に集中している

ただし、こちらは相手に緊張を与えるので、対応を考える必要があります。

 

 

3.攻撃的なパーソナリティの人の目線

支配欲や攻撃欲」を持つ人は、目線を合わせなかったり、顔以外を見ることで次のような願望を叶えたいと思っている可能性があります。

  • 不満を示して、相手の譲歩を引き出したい。
  • 相手を戸惑わせて、自信を失わせて優位に立ちたい
  • 興味が無いことを示して話を終わらせたい

 

さらに、「悪意」を持ってじーっと見つめてくることもあります。

  • 相手にプレッシャーを与えて、反応を楽しみたい
  • 相手を緊張させたい

どれも、いじめの加害者がするように、相手を思うままに支配したいという意図があります。

 

 

4.発達障害とパーソナリティ障害は見分けられるか?

前提として、病気の診断は医者がするものです。

 

安易なレッテル貼りは差別と言われますが、私たちが心の中で「こうかもしれない」と予想を立てることは、結構役に立ちます。

 

攻撃的なパーソナリティを持つ人の目線だと判断するには、次のポイントがあります。

  1. 目線を、自分の欲望を達成するための「手段」として使っている。※威圧など
  2. 目線以外でも、言動が支配的で攻撃的。※会話の発言を奪う、怒鳴る、悪いうわさ話が大好き、特定の人にだけキツく当たるなど。
  3. 周りを思い通りに動かそうとしている。※仕事を上手く他人に押し付けるなど、

 

 

5.上司やリーダーの人には、パーソナリティの知識が役に立つ!?

あなたがチームのリーダーや、部署の上司である場合は、部下の相性の組み合わせに気を付ける必要があります。何といっても、発達障害者の天敵は、パーソナリティ障害(詳しくはクラスターB群)と言われる事もあります。

 

支配したがる人と、過剰に相手に依存する人同士を離しておかないと、いじめを止められない加害者と、耐え続けてしまう被害者の関係性ができてしまいます。労基には「いじめ・嫌がらせ」の相談部署があり、年々相談件数は増えています。距離を置かせた方が良い2人は確実に存在します。職場の人間関係を上手く作るためにも、部下や同僚同士の相性はこちらの本で知ってみることが役に立ちます。

 

 

 

大事なことは、発達障害者の目線には、悪意や敵意の意図は含まれないことが多い、ということです。となると、その目線が意図せずに相手を緊張させるものであるなら、意識して道具やサービスを使うことで、目線による緊張を和らげることができます。

 

 

6.目線のストレスが減る便利グッズ・サービス

職場で出来る対策としては、次のような方法があります。

だてメガネ

他人や自分の目線が気になる当事者の場合は、だてメガネがおすすめです。レンズが間に入ることで、緊張する度合いが変わりそうです。

 

パーテーション仕切り

環境に働きかけるなら、座席にパーテーションを置くことも、仕切りが目線を隠してくれるので良いかもしれません。机のレイアウトを変えて対応することも効果的です。

 

 

発達障害のオンラインカウンセリングサービス

かもみーる

発達障害のグレーゾーンかもしれない部下や同僚がいる場合は、接し方のコツを教えてもらうことができます。

 

もちろん、自分自身が発達障害グレーゾーンかもしれないと感じている方も受けることができます。

 

発達障害に詳しい心理士の先生に対応して頂けるので、職場の人間関係や仕事の流れを良くしたい人にはピッタリのサービスです。

かもみーる

 

 

7.まとめ

目線の現れ方に対して、その意図の解釈は本当に多くの選択肢があります。身近な人の目線に「あれっ?」と感じた時は、そこに多様な考え方があることを思い出して欲しいです。