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雇われるジョブ型専門職の人間関係リスク:人付き合いが苦手でもソフトスキルを磨く

前回の記事で、ジョブ型とメンバーシップ型の違いを取り上げました。

 

動画解説をベースにしたので、2つはキッパリと分けられていますが、実際には、ある程度はジョブ型とメンバーシップ型が合わさった働き方が多いと思います。

 

それを踏まえて、

  • 個人事業主ではない、
  • 雇われている専門職が、
  • 社内で残り続けようとする場合に、

有利になる行動や考え方を整理していきます。

 

ジョブ型専門職とソフトスキル,雇われるリスク

1.上司・同僚・部下リスク

雇われて働いている限り、上司・同僚・部下を選ぶことはまずできません。

 

「一緒に働く人を、自分ではコントロールできない」ということです。

 

私はこれを「雇われるリスク」と呼んでいます。

 

特定の個人が毒を持っているタイプの場合もあれば、人が集団になるからこそ対応しないといけない問題もあります。

 

マイナス方面の影響として、

特定個人からの影響は、

  • 同僚からの妬みや嫌がらせに対応しないといけない。
  • 上司がハラスメントをする。
  • 部下がどうやっても相性が合わない。

 

集団からの影響は、

  • 昇進レースや派閥に気を遣う。
  • 部下との関係性を構築することに気を遣う。
  • 時短社員の仕事を手伝う必要がある。
  • 社内の仕事相手のスピードを遅く感じて、待つことにイライラする。
  • 時代に合わない社内ルールを守る必要がある。

 

もちろん、雇われないとやっていけない個人の理由もあります。

 

個人要因として、

  • 人付き合いが苦手。
  • 話すことが苦手。
  • 緊張しやすい。
  • スケジュール管理や計画が苦手。
  • だから、営業を他の人にしてもらいたい。
  • だから、事務を他の人にしてもらいたい。

 

雇われて働くことを「選んでいる」、または、「選ぶしかない」時点で、20代から70代の定年まで、こうした上司・同僚・部下リスクには等しくさらされ続けます。

 

 

2.ジョブ型専門職のマイノリティ(少数派)リスク

私自身は、数が少ない方に就くことはメリットがたくさんあると感じています。

 

ところが、大多数のメンバーシップ型社員がいる職場では、「数が少ない」という要素はマイナスの影響もあります。

  • 給料が高いことに、既存社員が「ズルい」と言って妬む。
  • 少ない職種は何をしてもしなくても「目立つ」ので、評価がどう動くかはメンバーの判断力に左右される。
  • 専門分野以外の領域での減点評価に逢いやすい。エリートスーパーパーソンの理想を押し付けられる。
  • 非専門職の上司が、専門職の仕事を評価できない。
  • 専門職エリア内での、絶対的な徒弟制度(奴隷制度の場合も……)。ただし専門性の未熟さをある程度は大目に見てもらえる。

 

転職を1度でも経験すれば、新卒から1社で居続けている人の中にいる「お手並み拝見の態度をとる社員」や「減点評価に染まりきった社内評論家」に出会うことでしょう。これはもう、転職者が必ず通る通過儀礼ですね。

 

 

3.雇われ専門職の良いリスク

リスク」とは振れ幅のことなので、悪い方向のリスクもあれば、良い方向のリスクもあります。

 

ジョブ型専門職が雇われることによって、次のような良い方向のリスクもあります。

  • 専門性を既存社員が頼ってくれる。役に立っている実感を直接その場で感じられる。
  • 最初から、評価が一段階高いポジションで仕事をスタートできる
  • 先輩専門職と相性が良ければ、1人の時に比べてどんどん経験値を高められる。

仕組みの面では、

  • 会社にいれば仕事がもらえる。
  • 営業は営業職がしてくれる
  • 事務手続きを事務の人がしてくれる。
  • 同じ仕事を数年し続けていも、なぜか自然と昇給するし、ボーナスももらえる。

などのメリットがあります。

 

私の実感としては、専門職は「誰のために仕事をしているのか、ハッキリと感じられる」ということが、本当に良い働き方だと感じています。

 

 

4.未熟なうちはソフトスキルが守ってくれる

優秀な専門職になりたいという気持ちはあっても、専門職としては未熟な時期が必ずあります。

 

その未熟な期間は、100%絶対に、強制的にベタベタと人と触れ合う必要が出てきます。

  • 「人となるべく関わりたくない」とか、
  • 「飲み会やカラオケが苦手」とか、
  • 「媚びを売りたくない」とか、
  • 「実力で評価されたい」とか、
  • 「ただの作業者になりたくない」とか
  • 「創造性で勝負したい」とか

もしも思っていたとしても、仕事の実務的な話しかしない人は、大多数の非専門職の人からは仲間としては認められにくくなります。メンバーとの会話は、専門技能の実力が付くまでには必要なコストと思う方が良いかもしれません。

 

これはこれで、ソフトスキルの練習だと考えることができます。

  • ハードスキル:専門能力。「同じ専門職」に認められる力
  • ソフトスキル:専門性が未熟でも好かれる能力。数が多い「非専門職」に認められる力

 

雇われて働く場合にはなおさら、圧倒的に数が多い大多数のメンバーシップ型社員に合わせて、ソフトスキルである「社員しぐさ」が必要です。

 

次の記事で、集団の一員として認められるための「社員しぐさ」を整理してみます。