毎週月曜日や毎朝の唱和は何のためにやっているのかを考えました。
どの本で読んだのかは忘れてしまいましたが「業務プロセスは経営理念を達成するための手段」というフレーズを覚えています。
朝の朝礼での社訓や経営理念の唱和は私も「あれ何の意味があるの?それより今日は忙しいから速く仕事を始めさせてよ」と思う気持ちの時もありました。
復唱をする意味をいま考え直してみてもあれは別にあってもなくてもどちらでもいいと思います。経営理念を意識してもしなくてもベテランでも新人でも仕事のプロセスを「ちゃんと」していれば必ず間接的に経営理念を実行していることになるからです。
社訓や経営理念は経営者からお客様への広報でありそれらを設定している経営者の大義名分やメンツや権威性の社内アピールであると思っています。
社訓や経営理念を実現するための手段が業務プロセスだと考えれば朝礼での理念の唱和以上に大事なことは毎日の業務プロセスを維持改善していくことです。
毎日している行動パターンはどんどん強化されて同時に悪習も閉じ込めます。新しいことを拒絶して悪習を断ち切れない理由もこの循環の力にあります。
業務改善やDX化ができる人は共通の敵になりやすく感謝されるどころか威嚇されます。私は一般事務反対派であり事務専門職育成賛成派なので言いますがセロテープを貼る仕事が人生の存在意義であるはずがありません。退職に踏み切れないのも不安定な数か月後の世界よりも苦痛を受け続けるのが確実な世界をみんなで選び続ける方が心が安定する傾向があるからです。
毎回私たちはこれでやってきたしこれからも同じようにやっていくという繰り返しの力の引力は凄まじいです。多少のブレはありながらも似たような軌道でプロセスをグルグルと回しているうちにいつしか重力を持った重心ができてきます。それは人を内側に引き付けて外へ出さなくなる力です。
その重心から逃れたいと思っても簡単にはいきません。重心をずらすには「あがくもがく」という行動が必要です。あがいてもがいてスピードアップして行動エリアを広げているうちに遠心力のような弾みがついてある時ポンッと抜け出す時があります。
おめでとうございます。
引き付け縛るものがないふわふわした状態はある意味正しいです。そして抜け出した時にできた通り道だった穴は内側に引き込む圧力ですぐに塞がります。退職をしても代わりの人はいるのでどんな規模の組織でも「私がいないと回らない」ことなんてありません。
抜け出した先には進級進学就職活動のようなエスカレーターはありません。平社員リーダー主任係長などの階段もないです。外に出られたのなら一度フラットに自分を引き付ける重力が世界のどこにあるのか探索活動をするのも良い経験だと思います。
- 時流や風向きを読む
- 自分を引き付ける重力が何かを探す
- 行動の振れ幅を大きくする
- 非連続的に進む
私は転職賛成派です。非連続的な進み方をしていれば非連続的な進み方をしている人に出会う面白さが見つかります。