オーディオドラマは、役者が演じる声に合わせて、臨場感のある音楽や効果音を加えて創られたドラマ作品です。
このサイトでは、おすすめのオーディオドラマ作品を紹介しています。
1.あらすじ
巨大企業があらゆるサービスを展開するようになった。服も食事も音楽も人間が作らなない。「みんなと同じなら間違えない、デゼールプロジェクト」。AIだけが音楽を生み、AIだけが歌う。人間の生歌が排除されようとする社会の流れにクリエイター達が抵抗する近未来を描いた、日常系SF作品。
2.近未来を想定した設定
作中では、機械が作ったサービスに人々が慣れきって、人間のサービスがとても珍しいものと表現されています。主人公が生歌を配信すると、「赤ちゃんが泣き止まない、犬が凶暴になる、人間の遺伝子が書き換えられる」などありもしないデマが流れます。根拠のない噂や恐怖が一気に伝染する様子は怖さを感じました。
3.人間が歌わない社会は来る?
印象的だったのは、幼稚園くらいの男の子が、「人間も歌うの?」と主人公に聞いていたシーンです。「人間も〇〇するの?」の〇〇には色々なものが入ると思います。
- 人間も絵を描くの?
- 人間も踊るの?
- 人間も文を書くの?
- 人間も料理をするの?
私は、AIがどれだけ発達して普及しても、人が何かを生み出したい熱量は無くならないと思います。ゲームでも、アニメでも、スポーツでも生歌ライブでも何でもいいので、上手い下手に関係なく「ガツン」ときた経験が、人が何かを生み出したいと思って動く原動力になるのだと思います。
4.関連作品・連想した作品
甲府広告
脚本は同じ今井雅子さんです。サウンドロゴという声と音の広告を作る話です。youtubeで公開されています。この方は、アニメのおじゃる丸の脚本を手掛けた人でもあります。
無伴奏ソナタ
オースン・スコット・カードの『無伴奏ソナタ』では、生まれた瞬間に職業が決まる世界です。主人公は作曲家の才能があるDNAを持っていたので、生まれた時から一生涯を作曲家として生きることが義務付けられています。ガチガチの管理社会描いた近未来SF作品です。
歌が他の誰かの思い出になって歌い継がれていくシーンが見せ所で、演劇集団「キャラメルボックス」が過去に上演していました。私も観に行ったことがあり、照明の演出や、ウォッチャー役の石橋徹郎さんの重みのある声が印象的な作品です。
公式にリクエストを送れば、オーディオドラマ『世界から歌が消える前に』が再放送される可能性が高まります。聴きたい方は公式ページのリクエストフォームから、ぜひメッセージを送信してみてください。3分もあれば入力できます。
5.出演者・スタッフ
<作>
今井雅子(Imai Masako)
<音楽>
和田貴史(Wada TakaFumi)
<出演者>
井上小百合(Inoue Sayuri)
入野自由(Irino Miyu)
藤井隆(Fuji Takashi)
鈴木福(Suzuki Fuku)
夏木マリ(Ntsuki Mari)
長谷川悠太(Hasegawa Yudai)
橘未佐子(Tatibana Misako)
三好敦(Miyoshi Atsushi)
福長輝篤(Fukunaga Terushige)
<演出>
演出:山崎涼子(Yamasaki Ryoko)
技術:山賀勉(Yamaga Tsutomu)
音響効果:野村知成(Nomura Tomonari)