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【投資本】No.019 『株メンタル』テーマ型投信で活かす投資心理/プロスペクト理論/行動経済学(書評感想レビュー)

このサイトでは、毎週木曜日と日曜日に、投資・トレードの記事投稿を目指しています。投資本の紹介と考察、トレードの勉強法、売買ルールの作り方を扱っています。

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今日の一冊は、投資系youtuberの上岡正明氏が書いた『株メンタル』です。タイトルの通り、個人投資家の心理状態をテーマにした本です。
 
 

1.投資家心理とプロスペクト理論

投資系のyoutubeを聞いている人なら、「プロスペクト理論」という言葉を、何回か聞いたことがあると思います。

 

しっくりきた例が載っていたので引用します。(108ページ)

あなたは期日の迫った200万円の借金を背負っているとします。(中略)

A 無条件で100万円がもらえる

B コインを投げて表が出れば借金金額がチャラになる

どちらを選ぶでしょうか?

 

 

 

Bを選んだとすれば、その時の「今の損失をゼロにしたい」という心理を説明するのが「プロスペクト理論」です。

 

本書の中で、111-154ページにかけて解説されています。

  • 感応度逓減性(かんのうどていげんせい)バイアス……損失額が大きくなると、感情がマヒして何も感じなくなる。
  • 参照点無限バイアス……最初に見た金額が基準となり、割安割高などの判断に影響を与える。
  • 認知的不協和バイアス……自分が思いたい方向に主観的に考えを誘導してしまう。

他にも様々な先入観(バイアス)が解説されます。

 

 

2.「テーマ型投資」で最も気を付けるバイアス

先に挙げたいくつかのバイアス(先入観)の中で、著者は認知的不協和バイアスは「テーマ型投信で最も影響が強く出る」と書いています。読んでいて私も納得しました。

 

テーマ型投信には、次のような特徴があります。

  • 成長が見込める分野であること。半導体やリチウムイオン電池など
  • ニュースで大きくクローズアップされている
  • いつも見ているyoutuberが推奨する
  • 好材料で間違いなしという雰囲気がある

どれも、私たち個人投資家の感情に訴えかける力があり、多くの情報が意思決定に影響します。株価が上がっている時も、予想に反して下がっている時も、どちらもバイアスは存在します。

 

自信のある分野だからこそ、恐怖と欲望をコントロールする必要があります。特に材料が話題になりやすいテーマ型投資信託や個別株投資の売買をしようと考えている人にこそ、読んで欲しい1冊です。

 

 

 

3.バイアス用語を知れば損失を絶対に避けられる?

さて、様々な「何々バイアス」の用語をたくさん知っていれば、投資とトレードで損失を出すことは無くなるのでしょうか?私もわずかに期待しますが、実際には一定率の損失は無くならないと考えています。頭では知っていても、ついつい感情に突き動かされてしまうのが人間だと思います。

 

本書のような投資のメンタル本や行動経済学の入門書を読んだ効果は、投資とトレードの振り返りをする時に発揮されると私は考えています。用語や事例を知っていれば、「これがあの時書かれていたことか」と、気づいて修正するまでのスピードがずっと速くなります。3%や5%の損切り、あるいは往って来いで300円の微益トレードをした時の心の状態を、複数の視点から振り返ることができます。

 

私の場合は、「起こった過去は仕方がない、この本を読んで振り返りのバリエーションを増やすことに役立てよう」と考えました。

 

行動経済学や投資心理の入門書は、転ばぬ先の杖というよりも、転んでも軽い擦り傷で済ます「受け身」の技術、つまり、結果に対する原因探しや対策をスピーディーに行う技術を得るための1つのツールとして、試しに使ってみるのはいかがでしょうか?

 

 

 

4.兼業投資家を応援するフレーズ

兼業の個人投資家や個人トレーダーを応援してくれているフレーズを紹介します。私もメモをしたフレーズです。

4-1 自分に合った手法を見つける

得意な手法が2,3年で分かれば苦労はしませんね。手法についてこんな文がありました。

自分なりに納得できるやり方をみつけていく。そうした人は、自分の性格や相性の良し悪しというものを熟知しています。(72ページ)

確かに、投資をしていると自分の性格を振り返ることが多々あります。色々と試し続けるためにも、資金を長持ちさせたいとも思います。

 

 

4-2 現金化する戦略

短期スイングトレードは、ノーポジにするタイミングも中々難しいですね。多くが利益を取り逃す気持ちとのせめぎ合いです。ノーポジにする判断力をつけたいと思っています。
ポジションがゼロであったり、現金保有率を高めた状態であれば、むしろ暴落はチャンスに見えます。(45ページ) 

我々個人投資家にとって大切なのは、(中略)いかにポジションを作らずにチャンスを待てる仕組み作りです。(203ページ)

今のところは、短期スイングトレードで、ポジションをゼロにできたなら、その時の自分をどんどん褒めてあげたいです。

 

 

4-3 仕事と投資

兼業で行う短期スイングトレードは、仕事の疲れや感情変化が、トレードの精神状態に影響することが悩みのひとつです。

 

投資だけで生活しようとするな(64ページ)

投資は生涯を通じて行うものです。強い意志の力を働かせて相場に張り付くようなものではない(215ページ)

 

著者の上岡氏は、本業と投資のバランスをどのようにとるのかという視点で話すことがあるので。私はよく参考にしています。

 

5.関連記事

過去の記事で、上岡氏の本のレビューを書いていますので、良ければ参考にして下さい。

 

トレードの振り返りについては、村上世彰氏がメンタルや資金管理について書いた記事の本もおすすめです。

 

 

6.まとめ

テーマ型投資信託や個別株投資を売買している人には必読の1冊です。行動経済学や投資心理に興味がある方にも、おすすめです。投資家心理の入門書を読めば、振り返りをする時の視点を増やせます。

 

投資とトレードは上達します!