このブログで、年間300冊のビジネス書のアウトプットをしていきます。(※期間:2024年12月28日~2025年12月27日)
60冊目は『アジャイルワークの教科書』です。
1.著者の経歴
- 戸田孝一郎(Toda Koichiro)氏
- 株式会社戦略スタッフ・サービス代表取締役
- 一般社団法人TMS&TPS検定協会理事
2.ビジネススキル
2-1 スキル表
1位 | 時間管理術 | ◎ |
2位 | 段取り・優先順位付け | ◎ |
3位 | 業務改善 | ◎ |
得られるスキルは1位が「時間管理術」、2位が「段取り・優先順位付け」、3位が「業務改善」です。
2-2 位置づけ・読み方
「スイスイ読める本」で「理論と実践のバランスが良い」内容です。
読書は「スピード感を大事」に、「必要なところを抜き出す」読み方がオススメです。
3.内容
仕事の段取り
本書では、仕事時間を次の3つに分類します。
- 付帯時間(前段取り:準備 & 後段取り:後片付け、5S)
- 正味時間(実際の作業)
- ムダ
ムダはあらゆる工程で発生する可能性があり、ムダが多いと付帯時間(準備・片付け)と正味時間(実際の作業)の時間が奪われて効率は低下します。
正味時間はカイゼンの対象であり、トヨタの7つのムダの枠組みで考えます。
- つくりすぎのムダ
- 在庫のムダ
- 不良のムダ(不良品)
- 運搬のムダ
- 動作のムダ
- 加工のムダ(不要な資料を作りこむことも含める)
- 手待ちのムダ
7つのムダについては、こちらの記事でも解説をしています。
タスクの分担を見える化
視覚的に状況を共有する方法として、次の3分類を表示する方法が推奨されます。
- to Do(これから着手すること )
- Doing(やっていること)
- Done(終わったこと)
そして、1人1担当でタスクを振り分ける時の方法と、1タスクを2人以上で一緒にする時の方法が解説されます。
アジャイル
もともと「アジャイル」はソフトウェア開発で使われていた方法のことです。本書では、アジャイル開発のポイントを、ビジネス向けに抽象化して解説しています。
- イテレーション:一定の作業の時間枠をあらかじめ設定する
- タイムボックス:時間割を事前に決めておく(※アジャイルの働き方に残業・休日出勤・持ち帰りは存在しない)
- 実質駆動:見積もりを出す時は、最近行った仕事で最も日華寄った作業が何分で完了できたかの実測値として使う
4.良かった言葉・私の考え方
4-1 良かった言葉
「だろう」「はずだ」に代表される暗黙の了解=「暗黙知」を徹底的に廃し、形式知にする。
次に何をするかを考えると、必ず意思決定する「時間」がかかり、ムダな時間が増える。
4-2 私の考え方
タスクボードの考え方は、管理職の指示を待たなくても、従業員側の話し合いで業務量の負担を解決できる良い方法だと感じました。
「やってくれない」「動かない」という感情が生まれる要因の一つには、そもそも相手が自分(たち)の担当の仕事と思っていない状態があります。「あと何をしないといけないのか」を明確にすれば、時間を持て余す人とキビキビと動く人の差を減らすことができると思います。
また、単語は魔法の言葉ではないので、「とにかくやってみて前に進めよう」という意味を込めて「アジャイル」と言っても、メンバーには伝わらないと思います。「何それ?格好つけてる。意味わからない」という率直な反応が返ってくるので、言葉ではなく、馴染みのあるタスク名が書かれたタスクボードの方が理解されやすいと考えています。
5.関連記事の紹介
以上、『アジャイルワークの教科書』の紹介でした。
このブログでは、仕事術のほかに、だれでも気軽にできる職業キャリアのつくり方を発信しています。