外見を整えて、自分の印象をコントロールする方法を学べる本を紹介します。
「自分が誠実にしている行動と、社内で流れている印象が違って、違和感を感じている」人には向いている本です。
1.どんな本?
『選ばれる人になる「パーソナル・ブランディング」の教科書』は、会社の看板よりも、個人の信頼と実力で仕事を頂くフリーランスや副業実践者に向けた本です。
会社員として働いている人にとっても、自分自身の「社内の評判」や「噂」をコントロールして、関わる人に狙い通りの印象を持ってもらう方法が解説されています。
読んで実践すればすこし生きやすくなる可能性が高まります。
2.ここに注目
自分で印象操作をするハック技術
組織にはたいてい嫉妬深い未熟な人が紛れ込んでいるので、悪い印象操作をする人がいることを前提にふるまう必要があります。
この本で見事に言語化してくれていました。
「あの人はきっとこういう人なんだろう」という周囲の勝手な憶測を呼ぶことになります。それが積み重なると、他人があなたのイメージをつくり上げるという制御不能な事態まで引き起こしてしまうのです。
大事なことは「印象は勝手に作られる前にこちらから積極的に作ることで、未成熟な人が仕掛ける印象操作に対抗できる」という考え方です。
一度も話したことのない人の悪口で盛り上がる集団は「他人の評判を下げる技術」に慣れ親しんでいるので、対抗策が必ず必要です。
コントロールできる対象を増やすほど生きやすい
自分がコントロールできる領域を増やすことが、集団の中で息をしやすく過ごしやすくするコツだと感じます。コントロールするべきことの1つに、自分自身の印象があります。
自分と言う人間の解釈や、自分の存在感を他人にゆだねるなんて、大きなリスクだお思いませんか?日ごろから「人から大事とされていない」と感じている人はみんなこの状況に陥っています。
ぼんやりしているとほかの人ばかりがトクをします。
「自分で自分の印象を操作する立ち振る舞い:演技力」は持っておいて絶対に損はありません。人間同士はうっすらと敵意を持っているものなので、何も喋らないと敵として認識されます。
印象を与える自己防衛が大事です。
こじつけ力
印象を作る方法の一つには、言い替える力があると役立ちます。
それっぽい理由を押し出していれば勝ちです。
たいていの人はそれ以上考えません。
会社員は忙い人が多いので悪い噂を確かめる暇なんてありません。良い噂を確かめる暇もないので、ほとんどの集団は喋って印象を作ったもの勝ちの状態です。
この本もオススメです。
3.私の考え方
『選ばれる人になる「パーソナル・ブランディング」の教科書』の良かったところは「印象」にフォーカスしているところでした。自分自身が喋って満足しているだけでは不十分で、「相手から自分がどういう風に見えるか、をコントロールする」技術はとても実践的です。
私が考えているきれいな仕事術と汚い仕事術の分け方にも応用できます。
きれいな仕事術
私はこれまで仕事術の本をたくさん読んできました。時間管理・優先順位付け・スピードアップ・報連相・メモノート術など、まだまだ覚えて実践していく段階ですが、大量の情報をインプットすることで少しは他の人にも並ぶことができているという手ごたえがあります。
こうした本に書かれている仕事術は、私の感覚では「きれいな仕事術」です。
「きれいな仕事術」の世界は性善説、人はみんな良い心をもって暮らしているという世界の仕事術です。次のような人はいないことになっています。
- わざと失敗するように教える人
- 悪い噂を流して印象操作を仕掛けてくる人
- 集団の目の前で叱り続ける上司
- 「至急」メールを毎日送ってくる人
「誠実に接していればいつか丁寧に対応してくれる日が来て報われる」という世界観です。ですが一度邪悪な会社員との関わりを経験してしまったら考え方はきっと変わります。誠実さだけでは体と心が殺られる職場があります。
汚い仕事術を息を吐くように実践している人からは、大事な自分の心と体を守らなければなりません。
汚い仕事術
汚い仕事術は、かんたんに言えば他人を蹴落として評判を下げる方法です
- 仕事ができる同僚を蹴落とすために、悪い噂話を何度も繰り返して面白おかしく広める
- 嘘の情報(場所・日時・内容)を渡して失敗させる
- 時を変え場所を変え、聞こえるように文句を言う
- 処理しきれるはずがない大量の仕事を与える
- かんたんな仕事でマウントをとる
汚い仕事術が得意な人は必ず全体の中の1割はいるので、対処が必要だと考えています。
フリーランスは全員スタート地点が違う
さて、この本で説明されている印象づくりは、営業で仕事を引っ張ってくることにも使えます。
1つ気をつけるのは、セルフブランディングをして仕事をもらうと言っても、超有名企業から独立したフリーランスの人の多くは「元にいた組織から仕事を請けて報酬を頂く」という道筋を持っていることが多いです。
この本の著者も、小学館・マスコミと一流企業を渡ってから独立をしています。
副業・起業・独立と華やかな宣伝はされますが、報酬をもらう新規ルートを開拓するのはガッツと活力が必要です。営業や事務処理も全部1人でする必要があります。
本の著者とはまったく関係のないチャンネルですが、フリーランスの働き方の参考になる動画です。※癖が強い発信者さんですが仕事や働き方の再生リストはとても参考になるチャンネルです。「フリーランスは下請け」この言葉が大事です。
選ばれるためには知ってもらう
この本のもう一つの大事なフレーズは次の言葉です。
周囲はあなたが「どういう人か」のイメージが湧かず「よくわからない人、印象がない人」と片付ける。当然ながら分からない方をわざわざ選ぶことはありません。
人が選ぶにはいくつかの段階があり、まずは知ってもらうことが大事です。その後にポジティブ・ネガティブの価値判断があります。
4.まとめ
印象を操作するための細かなテクニックは本に載っているので、「頭で思っている自分の印象と、社内で流れている自分の印象が違うようで違和感を感じている」人は参考にできる内容がたくさん載っています。
読んで参考にして、社内での立ち振る舞いをコントロールすることに使ってみてください。