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ファシリテーションスキルはAIに奪われない!『外資系コンサル×AIのプロが教える生成AI時代の「超」仕事術大全』書評レビュー

IT関係の本を読んで考えたことをまとめています。

 

「利害関係を調整するファシリテーションスキルは生成AIで代替することができないから、身に付けることを目指すのがオススメ」と言う話です。

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1.どんな本?

今回読み終わったのは『外資系コンサル×AIのプロが教える生成AI時代の「超」仕事術大全』です。

 

生成AIについて浅めに広く知りたい人向けの入門書です。

 

ChatGPTのプロンプトの書き方の例にページ数を使っています。※プロンプトとはChatGPTの画面で入力するテキスト、指示する文章のことです。

 

この本はどんなサービスがあるのかの全体感を知りたい人に向いています

 

 

2.全体の内容

この本を読めば次のことがわかります。

  • ChatGPTのプロンプトの例 ※ごく簡単な指示文だけ
  • 生成AIのカテゴリー別かんたん紹介 → 大規模言語モデル(ChatGPTなど)、イメージ生成(DaLL-E2など)、サウンド(Voiceboxなど)
  • 生成AiのTips

 

ChatGPTで出来ることとして、次のことが羅列されています。

  • 文章校正、要約、画像から対象を切り抜き、翻訳、アイディアのリストアップ、メール・レジュメの作成、画像生成、コーディング・解析・デバッグ

こうした機能は最終的には人間の目で品質をチェックする必要があります。ですので、人が学ばなくていい理由にはならず、むしろ人間は学んでないとChatGPTが生成した結果を正しく評価できなくなります。

 

ChatGPTを業務に使うとなると、その中身のプロセスが完全なブラックボックスになるのでいつアルゴリズムが変わるのかを怯えながら仕事をすることになります。ChatGPTを業務で使うなら、その分野のことを学び続けるスタンスが必要です。

 

 

3.ここに注目

社内のチャットボットとして自社内Aiの開発

アクセンチュアを例に、自社内のチャットボットが作られている例が挙げられていました。社内や部署内のナレッジ(=知識や経験)の共有にはとても効果があると感じます。

 

技術としてはPython(パイソン)でしょうか?

 

実現するには障壁がたくさんあることも予想できます。

  • ノウハウを出したがらないベテラン社員
  • 教育の仕組みづくりを評価しない管理体制
  • ITが苦手なことを突っ込まれたくなくて、無関心を決め込む社員
  • ITの効率化を歓迎しない若手社員(※給料が増えないのに仕事が増えるだけと達観している)

こうした障壁を壊すには『ファシリテーションスキル(=調整スキル、根回し力)』が必要と考えています。

 

 

4.私の考え方

生成AIの機能

生成AIの本を読んできて、生成AIの機能は次の機能があると言えると考えています。

  1. 過去のクリックに基づいたおすすめ機能
  2. 人格や特徴を再現して、その対象になりきる
  3. ビジュアルイメージをピクセルで現す
  4. 例を参考にしてたたき台を作る
  5. テキストのミスや表現のゆらぎを見つける
  6. プログラミングのコードの意味を解説する

 

AIに代替されない働き方と職種

生成AIにできないことは次のことと考えています。

  1. 活気を出す → 歯切れの良い声を出せる人
  2. 業務のフローチャート図を描く → 全体を考えて動ける人
  3. 部署間の利害を把握して、地道に説得をして落としどころを見つける → ファシリテーションスキルが高い人
  4. 不定形の物を動かす、かきまぜる → 食品メーカーのライン担当者(ヨーグルト・クリーム・食肉の加工・溶鉱炉の修繕作業員)
  5. 規格がバラバラの物を仕分けして上下に動かす → 何でも総務(トイレのつまり解消・電球交換・自転車のパンク修理・郵便物仕分け・保険料計算式の設定)

 

今のところ生成AI用にインプット資料をセッティングしてあげる必要があるので、上下に物を不規則に動かす動作は人間の方が速いです。AIに関係の無い雑務も社内には転がっています。

  • 必要な部品を棚から集めてくるピッキング
  • 電球の交換
  • コピー用紙の交換

ピッキングはまだ人がしている場所もありますが自動化の技術も開発が進んでいます。消耗品の交換は感謝もされにくく成果としても認められにくいので、ピッキング以外の評価されにくい雑務はさっさと超スピードで終わらせることが最適解だと考えています。

 

私が大事に考えるのは「全体を考えて行動を選んで、部署間の利害を調整するファシリテーションが上手い人が、ちゃんと評価される体制」です。

 

これが職場で生成AIを業務フローの中に取り入れられるかどうかのポイントだと考えています。

 

 

 

5.まとめ

この本は生成AIのサービスを俯瞰できる1冊です。

 

生成AIを社内の業務フローの中に入れるとしたらどういう風に使えるかを考えるキッカケになった1冊でした。

 

生成AIサービスを使いこなすには、手を動かして実際にサービスを利用することだと感じました。遊びながら試しながら、仕事に活かす面白い方法を見つけることが今の私が持っている理想です。