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【青春アドベンチャー】名作おすすめ3『逢沢りく』恒松裕里さん主演(オーディオドラマ感想)

オーディオドラマは、役者が演じる声に合わせて、臨場感のある音楽や効果音を加えて創られたドラマ作品です。

 

このサイトでは、土曜日におすすめのオーディオドラマ作品の紹介記事を投稿しています。

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1.あらすじ

泣けば人を思い通りに動かせる。

 

14歳の逢沢りくは、自由自在に涙を流すことができる。

 

住み慣れた東京から、ひとり親戚の関西の家に移ってから、家や転校先の学校で"泣けなくなった"。日常で少しずつ何が変わっていく。

 

関西の言葉を交じえたユーモラスな日常から、怒涛のラストシーンに向かう名作。

 

2.聴きどころ

ラストシーンが凄い!

この作品の一番の聴きどころは、何といってもラストシーンです。

 

主人公の感情が高まったシーンにはセリフなんてありません。呼吸の不規則な荒々しさ駆ける足音後ろに通り過ぎていく町の音、そして臨場感をぐっと引き上げる音楽が合わさります。このラストシーンを極立たせるためにストーリーがあったようにも感じられます。今まで溜めてきた水の流れが一気にあふれ出すようでした。

 

最終話で流れるピアノの演奏は、ここだけで聴けるオリジナルの曲なんです。テレビにもyoutubeにも流れていません。最終話で流れるメインテーマは最高でした。

 

この作品、最初の3話まで東京のシーンでは、まあ何ともギスギスしたちょっと暗いシーンが多いんです。

 

オーディオドラマの番組名『青春アドベンチャー』には「青春」と入っていますが、すべての作品が爽快で希望に満ちあふれているわけではないですしね。こうした作品が出てくるので、学生から大人まで、幅広い人を引き付ける魅力(魔力?)があるように思います。

 

にしても、前半はけっこう重ためです。両親がダブル不倫をしていたり、支配的な母親が登場したり、主人公もどこか普通の学生を馬鹿にしたような態度だったり。

 

こうしたシーンはしんどい人にはしんどいので、とりあえず聞き流すくらいがちょうど良いと思います。それでもやっぱりラストが凄いんです

 

ラストシーンを初めて聴いたときは「えっ、ここで終わり!?」と感じるかもしれませんが、これは原作の通りです。原作漫画とオーディオドラマを比べる楽しみ方もありますので、その前にあと2つ作品の魅力を紹介しますね。

 

 

子役のセリフがリアル

子役の「トキちゃん」が出てきて、とてもかわいらしいんです。セリフも良くて、子どもの喋り方が何というか、とてもリアルでした。

 

気に入ったフレーズを何度もくり返したり、話の流れなんて関係なしに言いたいことを言ったり。原作のほしよりこさんや編集者の人は、おそらく育児や発達のことをよく知って漫画を描いているんだと思います。

 

それに、トキちゃんを演じた毛利大竜さんを始めとして、みんな関西弁が自然なんです。関西弁に限らず、方言を軽く扱わない製作スタッフの方々は良いですね。

 

 

自然な関西弁を喋る関西鳥

面白いのが、鳥も関西弁を喋るようになるんです。たしかに、人間同士でも何度も話していると相手の話すイントネーションが移りますしね。

 

また、その他にも、テレビで流れるエセの関西弁をあえて作ったりと細かいところに芸が光る作品でした。

 

作品では関西弁の掛け合いも楽しめます。ちょっと典型的なお笑い方向に寄せすぎている感じはしますが、話の中にほどよく収まっているので良いと思います。

 

 

3.ほしよりこさんの原作

 

原作のタイトルは、オーディオドラマと同じ『逢沢りく』。作者は「ほしよりこ」さんです。絵柄は、背景の書き込みが少ない線画で、イラストよりもストーリー重視の漫画だと思います。

 

原作は、このような書き出しから始まります。

まるで蛇口をちょっとひねるように

涙をこぼすことができる

 

胸の中はしんとして冷たく

どうして このように涙が

暖かいのか 不思議だった

 

こうした、ちょっと冷たい印象で感情を出さない主人公が、ラストシーンで大きく動きます。原作漫画では、走り出して靴が脱げても転んで痛くてもずっと走り続けます。漫画とオーディオドラマを両方比べてみると、表現方法がガラッと変わるのが興味深いです。

 

4.感想

オーディオドラマのラストが本当に凄かったので、私がここで言葉にするとどうしても言葉が軽くなってしまうような気がしますが、すこし書いてみます。

 

私が思うに、主人公は世の中の物事を言葉で理解しようとし過ぎていたんですね。それも母親の声を頼りにして。でも、人生はリアルタイムの実感の方がけっこう大事です。

 

嫌いだと周りに合わせて言っていたものが意外と良かったとか、自分の存在が思いがけなく他の誰かに影響を与えていたとか。

 

言葉ではなく感情そのものを表に出すラストシーンは本当に心に刺さる名作です。

 

 

主演は『おかえりモネ』や『きさらぎ駅』に出演の恒松裕里(つねまつゆり)さん。あつこ役の高塚夏生(たかつかなつき)さんは自然な関西弁の演技で、二人の掛け合いがとても印象的でした。

 

作品に興味をもって頂けたなら、次のページからリクエストを送ると、再放送される可能性がぐっと高まります。

オーディオドラマへのご意見・ご感想(nhk.or.jp)

 

原作とオーディオドラマを比べてみると新しい発見があるので、もっと作品を楽しめますよ。

 

原作のほりよりこさんは、猫が主役の漫画『今日の猫村さん』も出しています。

 

 

5.出演者と制作スタッフ

<原作>

ほしよりこ(Hoshi Yoriko)

<脚色>

前田司郎(Maeda Shiro)

<出演者>

逢沢りく:恒松裕里(Tsunematsu Yuri)

ママ:こじまけいこ(Kojima Keiko)

パパ:木内義一(Kiuchi Yoshikazu)

おば:和泉敬子(Izumi Keiko)

おじ:福原正義(Fukuhara Masayoshi)

とり、冬美:前田綾香(Maeda Ayaka)

つかさ:榎田貴斗(Enokida Takato)

はるお:堀江武志(Horie Takeshi)

時ちゃん:毛利大竜(Mouri Dairyu)

内野他:川辺早紀子(Kawabe Sakiko)

かんだ他:三角園直樹(Mizumizono Naoki)

元彼他:安永稔(Yasunaga Minoru)

あつこ:高塚夏生(Takatsuka Natsuki)

あやこ:髙寺沙菜(Takatera Sana)

生徒会長他:野島樺乃(Nojima Kano)

橋本:北折琢人(Kitaori Takuto)

男子:泉陽登(Izumi Akito)

女子:町音葉(Machi Otoha)

女子:小林美穂(Kobayashi Miho)

 

<スタッフ>

制作統括:櫻井壮一Sakurai Souichi

技術:浅井英人Asai Hideto

   宮本和也Miyamoto Kazuya

音響効果:久保光男Kubo Mitsuo

     大西斎Onishi Hitoshi

選曲:岩城成生Iwaki Shigeo

演出:小野見知Ono Michi

制作:名古屋放送局