このブログで、年間300冊のビジネス書のアウトプットをしていきます。(※期間:2024年12月28日~2025年12月27日)

43冊目は『ポケット図解ポカヨケの基本がわかる本』です。
1.著者の経歴
- 長谷川浩一(Hasegawa Hirokazu)氏
- 弁護士
2.ビジネススキル
2-1 スキル表
| 1位 | ミスを減らす技術 | ◎ |
| 2位 | 仕組み化 | ◎ |
得られるスキルは1位が「ミスを減らす技術」、2位が「仕組み化」です。
2-2 位置づけ・読み方

「スイスイ読める本」で「理論と実践のバランスが良い」内容です。
読書は「スピード感を大事」に、「必要なところを抜き出す」読み方がオススメです。
3.内容
この本の最大の特徴は、ミスを分類する方法が解説されていることです。
脳の理解に沿ってミスを整理
人間の脳の情報処理に沿って、ミスを分類すると次のように分かれます。
- 情報の入力時:場面把握のミス
- 情報の処理時:記憶との照合のミス、判断のミス
- 情報の出力時:動作のミス
内的要因と外的要因で整理
内的要因(ミスをした人個人の要因)と、外的要因(環境や仕組みの要因)に分ける方法もあります。
内的要因
- 本人の未確認行為(慣れ・手抜き)
- 悪い健康状態(疲労・睡眠不足・怪我)
- 不安定な精神状態(私的な悩み・作業への興味ややる気が無い)
外的要因
- 作業環境の不備
- 管理の不備・不良・仕事のムラ:(納期への気の焦り、作業の単調さの飽き、数字の見間違い)
- 指導・訓練の不徹底(※自ら覚えようとしないのは内的要因)
- 上司。同僚との人間関係のまずさ
詳しい内容については、本の中で事例と合わせて解説されています。
4.良かった言葉・私の考え方
4-1 良かった言葉
(外的要因として)なぜそうするか知らない、教えられていない(指導不足)
ミスを予防するために、教育制度に焦点を当てる考え方には興味関心があります。
4-2 私の考え方
ミスの分類は素早く終わらせる
ポカヨケとポカミスは製造現場で使われる用語です。施工管理者やチームリーダーにとっては、支社・営業所・客先で絶対に出したくない「労災」の予防と、従業員の健康(生命)管理がミスゼロを目指す最大の目的だと思います。
この本の分類を参考にすることで、ミスが発生した原因を分かりやすく区分けすることができます。
そうして区分けした要因のうち、「ミスの数が多い要因」に対して「即効性がある対策」をする」というのが教科書的なキレイな筋書きだと一つは思います。ミス報告のためのテンプレ書類が用意されている職場は、管理職が「ちゃんと」しようとしている組織と判断できます。(当事者でもないのにミスを発見した人が報告書を書かないといけないのはかなり嫌ですけれど……)
過去の失敗の集計と合わせて、未来の目標を伝える
安全管理の声掛けは「口うるさい・面倒」とどうしても感じるものです。そこにExcelで見た目が整った安全統計が加わると、何かこう、有無を言わせない過去の失敗の蒸し返しのように捉えられがちです。
ミスは必ず職場の「誰か」が関わったものなので、安全関係の伝達は、メンバーに「その昔ミスをした時の嫌な記憶を思い出させます。それを気にし過ぎると安全対策担当なんてやっていられないのも事実です。
言う方と聞く方の間のピリついた雰囲気を和らげるためには、「ミスをさせない」ようにする管理監督者側の都合と合わせて、メンバー側のメリットも強く伝えることが大事だと考えています。
- 労災を発生させない=作業に穴を開けない=納期を守り信頼される=自分(達)の能力で仕事を受注していることが自信になる
- ミスが減ると手戻りが減る=残業が少なくなって早く帰れる
- みんなの負担が減る
などの将来のメリットを合わせて伝える方が、一方的な説教にならずに済むと考えています。伝える時間帯については、昼休み後のお腹が膨らんでいるタイミングを選んで安全関係の伝達をすることも、メンバーのモチベーションをなるべく下げずに伝えたい内容を伝える一つの手段かもしれないと思っています。
5.関連記事の紹介
「ミス予防」は仕事の手戻りを防いで、時間に対する成果のパフォーマンスを高めます。製造現場発の「ポカヨケ・ポカミス」のワードはヒューマンエラー対策の参考にできます。
以上、『ポケット図解ポカヨケの基本がわかる本』の紹介でした。
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