学びキャッチアップ

(1)専門職スキルで再就職&転職 (2)投資とトレードを本から学ぶ (3)大人のいじめの対処法 (4)オーディオドラマ&日本の古典の魅力を紹介

【仕事ができる人の仕事術・ビジネス書300】ポカミスゼロ徹底対策ガイド(感想レビュー)

このブログで、年間300冊のビジネス書のアウトプットをしていきます。(※期間:2024年12月28日~2025年12月27日)

仕事ができる人,ビジネススキルアップ,ミスを減らす技術,仕組み化

44冊目は『ポカミスゼロ徹底対策ガイド』です。

 

1.著者の経歴

  • 中崎勝(Nakazaki Masaru)氏
  • 慶応義塾大学工学部卒業
  • 株式会社ブリヂストン勤務
  • 日本DEC株式会社勤務
  • 株式会社ロンド・アプリウェアサービス代表取締役社長

 

2.ビジネススキル

2-1 スキル表

1位 ミスを減らす技術
2位 仕組み化

得られるスキルは1位が「ミスを減らす技術」、2位が「仕組み化」です。

 

2-2 位置づけ・読み方

仕事ができる人,ビジネススキルアップ,ミスを減らす技術,仕組み化

スイスイ読める本」で「理論的・抽象的」な内容です。

読書は「スピード感を大事」に、「必要なところを抜き出す」読み方がオススメです。

 

3.内容

モラルアップへのアプローチ

モラルとは標準(ルール)を守る事です。

 

著者オリジナルの「モラルアップへのアプローチ」とは、ルールづくりと仕組み化をテーマにした取り組みです。次のものを参考にして生み出したと書かれています。

  • マズローの5段階の欲求
  • メイヨーの人間関係論
  • マグレガーのXYZ理論
  • バーナードの組織論
  • アメリカの人材管理(メンタルケア)

この本に書かれているデータは、著者が実際に現場の作業員の方に対してインタビューやアンケートを実施した結果です。

 

ポカミスの要因を分類

著者自身が調査をしたデータから、ポカミスの要因を分類しています。

  • 80%は「知らなかった」ことによるミスミスは故意に起こすものではなく、要因が意識されずに潜在化している。作業の標準的なやり方を本人が十分に理解していない場合は、本人にミスした理由を聞いてもわからない場合がある(→なぜなぜ分析を辞める理由)
  • 15%は「ルールを守らない」ことによるミス。標準の手順や教育のしくみが整っていないため自己流で作業を行う。標準を知っていても守っていない。
  • 4.5%は「うっかり」によるミス。作業開始直後のミスと作業継続中のミスに分かれる。
  • 0.5%は、対策を講じてもどうしても起きてしまうミス。AIや自動化で対処する。

 

ミスの振り返りシートのテンプレート

ミス発生時に振り返るためのテンプレートシートが巻末についています。

  • NG/OKシート
  • ミスの要因別の確認シート

 

一般的な対策を廃止する

ダブルチェックを廃止

ダブルチェックをやめる理由として、次の2つの理由が挙げられてます。

  • コストがかかる
  • ペアがOKと言ったら、自分もOKと言ってしまう現象が起きる。

 

チェックシートを廃止

  • 自分の行動を「正しい」と思う傾向があるので、必要ないと思った作業を抜かすことがある。

廃止するチェックシートは「ミスが起きる度にどんどんと数が増えていくチェックシート」のことです。業務改善のために使うチェックシートは別物です。

 

なぜなぜ分析を廃止

  • どうやって上司を説得するかに意識が向く

ミスが起きた時は、時間をかけた分析よりも先に、損害を抑えるための対策を優先するべきという考え方です。

 

4.良かった言葉・私の考え方

4-1 良かった言葉

やりにくい作業は長時間続けられない

社会的欲求(=下から3段目)は全員が持っていて、集団に属したい欲求からモラルが生まれる。自己実現欲求(=下から4段目)と承認欲求(=下から5段目)は一部の人が持っている。

 

4-2 私の考え方

作業の手を止めないポカミス予防

私が注目したのは、標準手順を知っていたけれども「うっかり」起こしたミスです。作業開始直後と作業継続中で二つに分類している点に注目をしました。

 

本に書かれている作業開始直後のミスと対策について、次のような場面で活用できると考えました。

  • 声を掛けられて作業を中断して、再開した時に起きるミス 特定作業中の声掛けの禁止 (例)請求金額内訳の事務確認、施設や病院で提供する薬の確認
  • 作業の手待ち後の再開時のミス(※手待ち=機械のスタートボタンを押して、作業が終わるのをただ待っている時間。他の作業をして元の作業に戻る場合も手待ちに含まれる) →手待ちそのものを発生させないように段取りを組む。(例)人に任せられる作業をリストアップしておく
  • 作業前の点検不足 →整理整頓(片付け)を行う (例)机の上に書類が何もない状態で机を離れる

一連の作業の流れを止めないことがミス予防になるという考え方は、多くの場面で適用できます。

 

作業スペースを確保するポカミス予防

作業継続中のミスは要因が多いです。その中でも目を引いたことは次の項目です。

  • 整理整頓不足で雑然とした職場が疲れの要因になり、集中力の低下につながらう。 整理整頓をする
  • 作業がやりにくいとストレスが増して、判断力が低下する。 作業スペースを十分にとる

「なんとなく作業がやりづらい」と感じた時に、「シンプルに作業台のスペースを広くしてみる」対応は、意外と気づきにくい盲点だと感じました。

 

 

 

5.関連記事の紹介

以上、『ポカミス「ゼロ」徹底対策ガイドの紹介でした。

 

このブログでは、仕事術のほかに、だれでも気軽にできる職業キャリアのつくり方を発信しています。