このブログでは、短期トレードをテーマにして記事を投稿しています。

この記事では、「トランプ関税はビットコインに上昇下落のどちらの影響を与えるか」を深掘りしています。買いと売りのどちらのポジションをとれば優位性があるのかを整理します。
- 1回目のトランプ関税(2025年4月)
- イラン関税(2026年1月)
- グリーンランド関税(2026年1月)
それぞれの時の値動きのチャートを載せています。
今の時点で、私の結論は次の3点です。
-
関税直後のビットコインは、日足チャートのトレンドに従う
-
追加関税直後は、ビットコインよりも「ゴールド買い」
-
ビットコインはリスクオフ時の資金の逃避先にはならない
- 1.トランプ関税と金・ビットコイン(2025年4月)
- 2.イラン関税とビットコイン(2026年1月)
- 3.グリーンランド関税とビットコイン(2026年1月)
- 4.リスクオフ時はゴールド買い
- 5.(次の記事) 追加関税とインフレ・金利・ドル
1.トランプ関税と金・ビットコイン(2025年4月)
最初にトランプ関税が発表されたのが2025年4月2日、その後に関税が緩和されたのが4月8日です。
左側はゴールド先物。
右側はビットコイン
青い縦線の期間が4/2~4/8です。

関税発動で一時的に
- ゴールド買い
- ビットコイン売り
の動きが起きています。
ただし、これを逆相関と捉えるのは時期尚早と考えています。
これから見ていくイラン関税とグリーンランド関税の、どちらの時期も、
- 関税は日足のトレンドを変えていない
ことを私は重視しています。
2.イラン関税とビットコイン(2026年1月)
2026年1月13日(火)、イランで起きたデモに反応して、トランプ大統領が関税をかけるとニュースが流れた時には、ビットコインは下落しませんでした。
関税発表には上昇をして、その後は上から降りて来る移動平均線に頭を押さえられて下落をしました。

移動平均線に当たってから押し戻されるチャートはよくある動きです。私は値動きの要因を次のように見ています。
- 主:チャートの値動き
- 従:ファンダメンタルズ(関税のニュース)
チャートが上がりやすい形をしていたところで、追加関税がたまたま1つのキッカケになったと考えています。関税が無ければ、何か別のニュースが出て同じようなチャートを作っていたでしょう。
とはいえ、関税ニュースのファンダメンタルズは、「世界規模の景気後退に影響するのか」を、地政学の視点で捉えることが良さそうです。
イランの地政学
イランの貿易相手国を上位から並べます。
- 輸出国:中国、イラク、トルコ、インド(非原油部門)
- 輸入国:アラブ首長国連邦、中国、トルコ、ドイツ、インド(非原油部門)
イランの貿易投資年報(2024年版) | イランの貿易投資年報 - イラン - 中東 - 国・地域別に見る - ジェトロ
地図を確認すると、イランとは地続きの国や、近場の海続きの国との貿易が特徴的です。
※イランからアメリカへの輸出・輸入は上位5位には入っていません。
イランはSWIFT制裁の対象国
SWIFTの機能は「国際的な決済機能のネットワーク」です。SWIFTから排除されると、「貿易決済、原油・資源取引、国際投資」がほぼ不可能になります。
イランは「SWIFT制裁」の対象国なので、今現在も国際送金のネットワークから排除され国際的な資金移動や決済が制限されています。
決済ネットワークが使えない状況のため、イランの主要な貿易相手国が近隣の国に限られているという状態も納得できます。
- SWIFT (Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)
- 本部:ベルギー
- 世界200以上の国・地域 1万以上の金融機関が参加
SWIFTの運営は、アメリカ単独で方針を決めるものではなく、複数の国が協議して制裁内容を決定します。
SWIFTの決済(とりまとめ)機能は盤石で、リーマンショックやコロナショックでも決済機能は保たれました。2022年3月4月のアメリカの銀行破綻のニュースが流れた時も、もちろん決済機能は崩壊せずに今日まで続いています。(当時の過去記事はこちら)
イラン関税の話は、すでに制裁である程度動きを抑え込んでいる状況下での追加関税でした。イランの輸出入量の視点では、アメリカは上位5位には入っていないため、世界経済に与える影響は小さいという見方が、投資家の総意なのかもしれません。
ゴールドは依然としてインフレ対策として買われている一面があり、この時も上昇トレンドを継続しています。
通過安の国の人はビットコインを買う
ファンダメンタルズから悪いケースをイメージするなら、「原油価格への影響→景気不安・業績不安→リスクオフ→リスク資産の株とビットコインが下落」という連想で、関税発表後はビットコイン価格は下がるはずです。
ですが、実際にはその価格は上昇しています。ニュースで価格が上がる要因としては、確かに次のように考えることもできます。
- 「国家の不安や通貨への不安」がある状況で、ビットコインが逃避先として買われやすい
- 通貨安の国では、自国通貨よりもビットコインの需要が高まる
抗議活動が激化しリアルが急落する中、イラン人はビットコインを手にする
イランの人口は世界17位です。ベトナム(16位)の次で、ドイツ・イギリス・タイよりも人口が多いです。その人たちがビットコインを買い求めるとなれば、確かに価格への影響は現れそうです。
ここから導くのは次の考え方です。
- 日足単位:追加関税発表後のビットコインは、チャートに従った動きをする
- 数週~数か月単位:通過安&人口が比較的多い国への局所的な追加関税は、ビットコイン需要を高める
私がトレードに活かすとすれば、「短期的には日足チャートに従う」ことを重視します。
3.グリーンランド関税とビットコイン(2026年1月)
グリーンランドをめぐる経緯は次の流れです。
- デンマーク領グリーンランドを、トランプ大統領が「統治すべき」と発言
- 欧州が反発。軍事勢力をグリーンランドに派遣。
- 1/20火、アメリカが欧州に関税をかける発言
- (New)1/22木、関税発言を撤回
追加関税が発表された直後は、ビットコインは大陰線をつけています。

こちらのチャートも、関税の話があっても無くても、どのみち下がりやすいチャーであり、関税の話はキッカケの一つだったと捉えれらます。
関税が理由で大陰線をつけたとするなら、関税見送りで大陽線が出てもいいはずです。それが起きないということは、1/20の下落は関税をメインの理由にしたものではなく、テクニカルチャート上の動きと考える方が妥当と見ています。
やはり、関税はニュースの一つであって、チャートのトレンドに従ったポジションに優位性がありそうです。
イラン関税との違いは、イラン関税が「アメリカ&欧州 対 イラン」の構図に対して、グリーンランド関税の時は「アメリカ 対 欧州」の構図であり、世界経済への影響の規模が大きいと判断できます。
グリーンランド関税のニュースで、アメリカ3指数(NYダウ、S&P500、ナスダック)は下落しました。リスク資産の株式が下落するなら、それよりもハイリスクのビットコインは尚更売られると考えることが自然です。
この時は
- ビットコインのチャートは、元から中期の下落トレンド
- 世界規模のリスクオフ
という要因が重なり、ビットコインが下落したと見ています。
株式と一緒にビットコインが売られたということは、いくらデジタルゴールドと言われようと、ビットコインはリスクオフ時の安全資産とは捉えられていないと考えることが妥当です。
グリーンランドの地政学
グリーンランドの位置を見ると、ロシア・ヨーロッパ・カナダがぐるりと周りを囲んでいます。確かにこの場所を統治すればアメリカがロシアやヨーロッパを牽制することができます。

4.リスクオフ時はゴールド買い
これまでの3回の追加関税発表後のビットコインの値動きを見ると、追加関税そのものに、ビットコインの日足チャートのトレンドを変える作用はみられません。
チャートのトレンドに沿って、関税の話で上がる時もあれば下がる時もあります。
一方で、ゴールドの値動きは、伝統的な材料に反応しています。
- 有事のゴールド
- インフレヘッジの貴金属
今現在の状況が続くとすれば、この先またどこかの国に対して追加関税をかけるニュースが出た時には、
- ゴールド買い
- ビットコインは日足チャートのトレンドフォロー
のスタンスが良いと考えています。
繰り返すと、関税の対象国に「小規模、国際的に制裁状況にある、通過安、人口がそこそこ多い」という条件がそろっているなら、イラン関税の場合のように、関税対象国内でビットコイン需要が高まり価格が押し上げられる可能性も考えられます。
5.(次の記事) 追加関税とインフレ・金利・ドル
長くなるので、2つに記事を分けます。
次の記事は、
- トランプ関税は誰が支払っている?
- 追加関税がインフレ&ドル高を促進する
- インフレでビットコインは買われない?
- リスクオフ時は「ゴールド買い」
という内容です。
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短期スイングトレードは読書と実践で経験を積んできました。今も勉強している真っ最中です。
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