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性教育は早ければ早いほど子どもに伝えやすく、3歳からできることが多くあります。今日は、LGBTのは幼稚園や保育園に通う時期から教えた方が良い?というテーマで考えます。
1.LGBTという単語にこだわらない
成長するにつれて、話せる言葉が2単語3単語とどんどん増えていき、「イヤー!」と断固拒否するいやいや期や、「なんで?」と聞き続けるなぜなぜ期を通り過ぎます。
3歳、4歳、5歳は、言葉をどんどん吸収していきます。
そこにLGBTという言葉を入れても良さそうですが、それは本当に必要でしょうか?
男女の体の違いを十分に知らない子に、心の性を追加で伝えるとややこしくて混乱するかもしれません。
そこで、「男のらしさ・女の子らしさ」や「他人への思いやり」にポイントをしぼるのはどうでしょうか?
LGBTという単語にこだわらず、絵本を読んで伝えてみましょう。
2.思いやりを育てるおすすめの絵本
こどもジェンダー
私が関わった園児の一人に、うんちを漏らした男の子がいました。その子はトイレの個室を指さして「女の子の場所に入っても良いの?」と聞いてきました。
もちろん「いいよー(そりゃ男の子もうんちするでしょ……)」と声かけしたのですが、子どもが思う社会のルールは大人よりもガチガチに固まっているのかもしれません。
お姉ちゃんがいる男の子、お兄ちゃんがいる女の子は、もしかすると上の子から性別の違いや役割を感じ取っているのかもしれません。
この絵本を一緒に読んでみると、気づかないうちに男女の「らしさ」を刷り込んでいないか、確認をすることができます。
『ふゆのはなさいた』おすすめ絵本
それぞれに立場が違う動物が出てきて、子ねずみが自分の勘違いに気づくお話です。
あらすじ:
ひとりぼっちの子ねずみは思い込みが強いです。
冬に温かい南の島へ飛んでいくつばめ
冬に冬眠したヤマネ
冬に咲かない花たち
好きだった相手がいなくなったのを「ぼくを嫌いになったんだ」と思い込んで泣いています。
そこへ真っ赤な金魚が現れて、いなくなった理由や春になったらまた帰ってくるよと教えます。子ねずみは話を聞いたあと明るく笑顔になりました。
この絵本は、相手には自分とは違う考えや時間の流れがあることを伝えてくれます。思いやりのある子に育ってほしい親の気持ちに寄り添うオススメの一冊です。
作:安東みきえ(Ando Mikie)
絵:吉田尚令(Yoshida Hisanori)
まとめ
幼稚園や保育園、こども園に通っている子には、LGBTを教えることはこだわらなくても大丈夫だと私は思います。
園に通う子どもが、「男の子らしさ」や「女の子らしさ」という思い込みのせいで悲しい気持ちにならないように、ぜひ絵本を読んであげてみてくださいね。