このサイトでは、投資本やトレード本の紹介に加えて、勉強法を扱っています。
今回は、数多く出版されている半導体関連の本の中から、「投資とトレードに活かす」という視点で、しっかりと半導体のことを学べる本を紹介します。
初めて半導体のことを勉強する人に向けて、知識ゼロからでも読みやすいおすすめ本と、読む順番を紹介します。
1半導体の本は探しにくい
最初に、半導体はとにかく範囲が広く、書店に行ってもなかなか目的とする本が探しにくいです。
半導体の分野や解説本には、全体として次のような特徴があります。
- 製造プロセスが複雑
- なじみが無い専門用語が多い。
- 使われている製品がイメージしにくい。
さらには、
- 難しい本はどこまでも難しい。
- 技術者レベルまで知識は、投資やトレードには過剰すぎる。
- マンガはあるけれども、ある程度の基礎を学んだ人向け。
- 投資本のコーナーには、半導体の解説本はほとんどない。
そこで、今日は、半導体の勉強をこれから始めたい投資家やトレーダーの方向けに、知識ゼロからでも読みやすく、私も実際に読んできたおすすめの本を3冊紹介します。ぜひ手に取って読んでみてください!
2.半導体の入門書3選:投資初心者&トレード初心者におすすめ
図解即戦力 半導体業界の製造工程とビジネスがしっかりかわる教科書
この本を読む最大のメリットは、「用語が分かり、イメージしやすくなる」という事です。半導体の製造工程ごとの専門用語に慣れることができます。個別銘柄を探すときに、企業概要のページに書かれている「ウエハ大手、半導体製造装置向けに生産」などの用語が分かります。
半導体の製造工程には「設計」のほかに「前工程」と「後工程」があり、この本では全部の工程に対して、ひとつずつ丁寧に説明が載っています。
例えば、
- ウエハ
- 成膜(せいまく)
- リソグラフィー
- エッチング
- 洗浄、CMP装置
- 乾燥
- 半導体製造装置
- 不純物添加&平坦処理
- ダイシング・ボンディング・モールディング
- 半導体商社
- 検査
などの用語がわかるようになり、ひと通り読めば、製造工程の中で特に詳しくなりたい分野を選ぶことにも活かせる1冊です。私の場合は、イメージをしやすかった「ウエハ、洗浄乾燥、検査」と、日本企業に強みがある「半導体製造装置」を学びのとっかかりにしました。
強みにしたい分野がきっと見つかります!
「半導体」のことが一冊でまるごとわかる
半導体の物理的な性質を知れます。複雑な計算式は出てこないので、読みやすいです。
「半導体ってなに??」という質問への答えを、この本を参考に用意することができます。性質を押さえることで、製品への連想ができるようになり、値上がりした銘柄の連想買いにも活かせるかもしれません。
たとえば、
半導体は電気があるところには必ず使われている。(19ページ)
これだけでも、グッと製品のイメージがしやすくなりませんか?
また、半導体には、温度が高くなるほど電気が流れやすくなる特徴があります。この性質を利用しているのが太陽光発電です。
半導体の特性についての知識を増やすことで、製品や製造企業の知識も増やせます。太陽光=半導体+シルバー+ガラス……など、どんどんと連想を広げられます。
ビジネス教養としての半導体
半導体を「世界中の需要がある、国際戦略物質」と捉える視点が身につきます。
このあたりは、地政学や国際関係学の分野になり、『半導体戦争』や『半導体の地政学2030』のように、すこし難しい本が多いです。
その点、この『ビジネス教養としての半導体』なら、初めて半導体のことを学ぶ人が読んでも、ほどよい量と内容です。
たとえば
- 半導体製造のプロセス
- TSMCの誘致から考えられる、半導体製造の中長期的な戦略
- 半導体がストックしにくいという特徴や商社の役割
などが書かれています。また、著者はバリバリの半導体の業界人で、業界に通じている本物の人です。
3.少額から買える半導体関連ETF(2644)
投資トレードの世界は、学ぶことと同じくらい、実践で売買することも大事です。
「学ぶのが先か?買うのが先か?」で、私は学ぶ方を先にしましたが、ここまで半導体銘柄の値段が上がってきた様子をみると、証券コード2644の「グローバルX 半導体関連-日本株式ETF」を少額で買っておいても良かったとも今では思います。
このETFの、税抜きの信託報酬は0.59%です。
- レーザーテック
- アドバンテスト
- ルネサスエレクトロニクス
- 信越化学工業
- 東京エレクトロン
これらの有名企業と似た動きをするように調整されています。東京エレクトロンを100株単位で買うには150万円以上が必要ですが、このETFなら1口3000円で買えます。
多くの投資本では、ファンダメンタルズ分析よりもテクニカル分析を優先する方が良いと書かれていることが多いです。「知識が不十分でも、チャートを見て、とりあえず買っておいて動きに慣れる」というスタンスをとっても良いかもしれません。
4.まとめ
投資とトレードに活かせる半導体関連の入門書を紹介しました。どれも、初めて読む本として、とてもオススメです。
半導体は分野が広いので、まずは全体像を学べる本を読んでから、中級者向けの本にステップアップすることがおすすめです。
投資は上達します!
トレードは上達します!
※投資やトレードは元本を保証するものではありません。必ずご自身の責任と判断に基づいて行って頂きますようお願い致します。免責事項のページも合わせてお読みください。