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【投資本】No.018-04 波動論の基本(投資初心者おすすめ本)『一目均衡表ベーシックマスターブック』解説・書評感想レビュー(4)

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今日は一目均衡表の3大理論のひとつである「波動論」の解説をします。

 

こちらの本を参考にしていますので、詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。過去のチャートの実例を見ながら考え方の練習ができますよ。

 

 

1.波動論の基本

波動論は、単体ではとてもシンプルに感じられます。チャート上で大きなN波動を探すことがポイントです。

 

基本波動[N波動・V波動・I波動]

一目均衡表の波動論は、チャート上の形に注目します。基本的な型は「I波動・V波動・N波動」です。上昇波動なら、N波動は「上がって・下がって・上がる」の組み合わせとなります。I波動は1本、V波動は2本の足を指します。

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複雑な波動[P波動・Y波動]

高値と安値の幅が狭まっていくものをP波動、広がっていくものをY波動と呼びます。保ち合いは「ウェッジ・フラッグ型・ペナント型・三角持ちあい・レンジ・トライアングル」などとも呼ばれています。

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一目均衡表,波動論,イメージ図,Y波動

 

大きな波と小さな波

一目均衡表ではチャートから大きな波を探すことが大事です。その基本形として上昇トレンドの波動(上げの1波2波3波)または下落トレンドの3波動(下げの1波2波3波)があります。

 

今の価格が、大きな1波2波3波のどの位置にあるのか、大きい波か小さい波か、などを想定することが大事です。

一目均衡表,波動論,イメージ図,大小のN波動

価格がボックスを形成した場合、それまでの波の数を数えることによって、まだ波が伸びる可能性がある波なのかどうかの判断ができ、上昇の中の中間保ち合いなのか、あるいは、天井を付ける時の保ち合いなのかの判断ができることになるというわけです。(131ページ)

 

 

2.波動論への疑問

I波・V波を使う理由

N波動ではない足をI波動V波動とすれば、確かに解説する時の「抜け・漏れ」は無くなります。ただ、それは利益を得るためなのか、解説をするためなのか、モヤモヤとしています。

 

個人投資家にとっては、大きなN波動を最優先で探すことが、実践的のように思います。

 

 

レンジを早く知るには?

私は「トレンドか、保ち合いか」を、できるだけ早く知りたいと思っています。

 

波動論では、高値と安値が確定しないと波動は分かりませんが、複数の想定を並べることはできます。

  • トレンド開始
  • トレンド終了
  • レンジ相場の開始
  • レンジ相場の終わり

これらの想定を立てるためには、時間論(足の数)との合わせ技が必須だと考えられます。

 

 

3.考察。単体ならシンプル、複合が難しい

三大理論と基本5線の優先順位

大きなN波動を最初に探すという点はとてもシンプルです。ただし、指標を増やせば増やすほど、どれを優先して重視するか、という課題にぶち当たります。

  • 時間論値幅観測論、波動論
  • 基本5線(基準線・転換線・遅行線・先行スパン1・先行スパン2)

 

私は、今の時点では

  1. 波動論で、トレンドまたはレンジを想定して、
  2. 時間論と値幅観測論で、変化する日や価格を想定する。

の順番が良いかと考えています。3大理論と基本5線の関連や優先順位付けについては、まだ考え中です。

 

 

システムトレードと裁量トレード

テクニカル分析で利益を得る方法は3つあります。

  1. システムトレードの道に進む過去の検証をして、優先順位を決めて固定する。
  2. 裁量トレードをするその場ごとに、データと経験と直感で優先順位を変える。「つまみぐい・いいとこ取り」を目指す。
  3. 理論の解説者やインフルエンサーになり、セミナーと物販をする。

 

個人投資家や個人トレーダーが、上記の1,2で相場そのものから利益を得るためには、「何が分析できるか」に加えて、「テクニカル分析の限界=何が分析できないか」を探る必要がありそうです。疑問点は重なりますが、一つずつ解きほぐして考えていきます。

 

 

波動論をエントリーに使う時

波動論単体では、押し目や戻りがいつまで、どこまで進むかが分かりません。時間論と値幅観測論で、具体的な日付と価格を補う必要がありそうです。

 

私は今のところ、波動論は「エントリーポイントを厳選するための理論」と考えています。

 

というのも、資金分割買い下がり(下の図のバツ印での購入)は、かなり難しいと感じているからです。最初は「大丈夫」と思っていても、含み損が増えていくと、だんだん迷いや揺らぎが出てきてしんどくなった事がありました。

 

買い下がりには、次のような技術やメンタルが要求されると振り返りました。

  • 自分の想定する方向に自信と根拠を持ち続けられる。
  • シナリオの前提が変われば、別のシナリオに柔軟に変更できる。
  • 分割売買する資金量がある。
  • 含み損を本業のパフォーマンスに影響させない工夫ができる。
  • 損切りラインで確実に損切りを実行できる。

 

これらが「まだ十分にできない」と自覚があれば、「エントリーをしない、待つ、様子見をする」という選択をすることができます。

 

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とにかく分かりやすい場面が来るまで待ち、押し目確認後のエントリーをすれば、心に余裕を持ってシンプルな売買ができます。そんな売買を目指したいです。

 

この本は、投資初心者の方でも読みやすく、丁寧に分かりやすく書かれています。三世一目山人の細田哲生氏が監修している、正統派のテクニカル解説本ですので、ぜひ一度手にとって読んでみてください。おすすめの1冊です。

 

4.まとめ

今回は、一目均衡表の「波動論」を解説しました。

 

単体ではシンプルですが、他の理論や基本5線と合わせると複雑になると感じています。次の記事では、いま一度基本5線の役割に立ち戻って、3大理論との兼ね合いや優先順位付けを考えます。

 

投資とトレードは上達します!