この本はとても読みやすく、あっという間に読めてしまいます。
中学生や高校生の数学の授業で感じた数学コンプレックスや数学アレルギーに、薬のように効いてきます。AIによる機械学習や統計、自動運転の制御など、流行りの分野にもついていけます。
目次
1. 数学を学びなおして、デジタル社会に追いつく
この微分積分の入門書は、
- 微分積分を勉強している高校生
- 苦手な数学を、学びなおしで克服したい社会人
- 株式投資に微分積分が生かせると考えている個人投資家。
に役立ちます。基礎の基礎から、楽しくわかりやすく読み進められる数学エンタメ本です。約40分でほど読めます。
好きな小説を読むように、微分積分を文章で楽しむ感覚がつかめます。
2. 微分積分は日常生活のどこで使われているか
微分積分は何に使われているの?
目に見えにくいけれど、実生活では身近なものに使われているよ
そうです、例えば、
- 音声の録音
- インターネット通信
- 自動運転車の制御
- 画像圧縮
にも使われています。
例えば、画像について言えば、20,18,25,27のデータを、0,-2,+5,+7と表します。
それぞれ目的に応じて、
画像圧縮 … 隣が似た数値データであることが多い、ことを利用
輪郭抽出 … 隣り合うデータの差が大きければそこが輪郭である、ことを利用
など、使い分けることができます。
3. 微分積分で数学に自信をもち、数学コンプレックスを解消
わかりやすい説明を読むだけで、数学コンプレックスが一つ解消されます。微分積分は、シンプルに「細かくして(微分)、範囲を決めて、足し合わせる(積分)」ことです。
大切なのは変化率を示す傾きで、曲線の場合は選んだ地点によって傾きが変わるので、f(x)を微分して、傾きを表す導関数f'(x)の式を作ります。こうして傾き=変化率を出すことで、足し合わせることが可能になります。
ひたすら計算をする授業では、なかなか分からなかった見方でした。
詳しく本に書かれていますが、私はこの本を読んで、インテグラル(∫)やリミット(lim h→0)の意味がようやく分かりました。 細かくして足し合わせるというシンプルな考え方がわかれば、平面の面積や球体の体積もわかります。読み進めると、どんどん数学に興味が湧きます。
4. 数学検定、統計検定への挑戦
数学の学びなおし、苦手の克服は、思い立ったが吉日です。
数学検定では、3級で中学3年生、準2級で高校数学IA、2球で高校数学ⅡBの学習到達度を確認することができます。また、統計学に興味があれば、統計学検定もあります。
勉強の息抜きには、数学アレルギーの生徒が出てくる『E高生の奇妙な日常』も面白いです。1話5分のショートショート集なのでサクッと読めます。こちらも興味があればどうぞ。