ビジネス書をどう読めば、
頭に残るのか。
人に分かりやすく伝えられるのか。
仕事に活かせるのか。
ビジネス書と仕事をつなげる方法を学習できる本です。
社会人や学生にとって、ビジネス書の入門ガイドとして、最適です。
1.ビジネス書の読書法1選
方法はいたってシンプルです。
3枚の用紙とボールペンがあれば実践できます。
1-1 価値観読書
ルーズリーフを1枚用意します。
紙の中央に縦線を引いて、エリアを半分に分けます。
左側に[良い・好き・信じている]
右側に[悪い・嫌い・信じていない]
の項目名を書きます。
あとは、本を読みながら、
作者の価値観に沿って、振り分けて記録するだけです。
- (例)アウトプットを重視する。 / インプットを重視する。
1-2 表現読書
2枚目の紙を用意します。
作者ならではの視点や、目を引いた表現を書き写します。
ビジネス書に限らず、多くの書籍は「お金を払った後でしか内容や品質が分からない」典型的な「経験財」です。(215ページ)
1-3 批判読書
上記の2つは、著者の価値観を記録するので、読み手の考えと違うことが当然あります。そこで、批判読書が登場します。
3枚目の紙を用意します。
読み進める途中で出てきた疑問や反論を、書き出します。
- (例)原典は? 実務ではどう活かせる?
2.実際に取り組んだ感想
上記の3つのテーマに分けることで、考えをスッキリと整理することができます。
何より、振り返ってメモを読むときに、読み返しやすさが格段に上がりました。
2-1『価値観読書』の感想
記録したことをタテ方向に一気に読めば、「左側が良いこと・右側が悪いこと」と決まっているので、脳内で善悪の理解を切り替える負担が少なくなります。
2-2『表現読書』の感想
これは『価値観読書』とは中身が被ることがあるという印象です。被った場合は、どちらか一方の用紙にだけ書けば良いと思います。そこに、「じゃあ自分はどう行動するのか」を追記すると、さらに効果があると感じました。
3-3『批判読書』の感想
書いた疑問や、その後に調べてみることは、「じゃあ、いつやるの?」ということが課題になります。この「段取り・スケジュール管理能力」を高める手順については書かれていません。
その方法を学ぶ足掛かりに、次の本をセットで読むと、行動を後回しにしない手法を得ることができます。
3.この本ならではの面白い視点
とりわけ目を引いた内容が「ラーニングピラミッド」(194ページ)でした。講義をただ聞くだけの場合に比べて、人に教えたり議論をしたりする方が、記憶への定着がより進むと解説されています。
他に、ビジネス書を選ぶ基準(214ページ)や、ビジネススキルマップ(238ページ)が解説されて、これからビジネス書を読む人に向けたガイドとして、最適な入門書となっています。
ビジネススキルを整理したい人にとっても役立つ一冊です。
4.関連サイト
購入者特典として、ウェブ上で読み上げ作品が無料配布されています。3倍速まで選ぶことができます。ただし、ダウンロードはできません。
※購入者だけがリンクを知ることができます。
著者のブログでは、この本の前書きと目次が無料で公開されています(2021年9月26日時点)
インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式|本の前書きを公開 - Mission Driven Brand
仕事を進める時に、ヒントになる項目がきっと見つかるはずです。
いたってシンプルな方法だからこそ、ビジネス書に対して幅広く活用することができる良書です。
タイトル:『読書の方程式』
著者:羽田康祐
出版社:フォレスト出版
初版:2021年8月12日