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【月曜日のエッセイ】第6回 パワハラ防止法と激詰め上司:総務がメンタルケアを教える

2022年4月1日から、中小企業にもパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)が適用されます。

 

日本で、うつ病の診断がされる人数は増加しています。

  • 大人のいじめ
  • パワハラ、セクハラ
  • 長時間労働と過労死

どの年もニュースになり、激詰め上司に管理を任せていては人が亡くなるレベルまできている職場があります。また、いじめ・嫌がらせの相談件数も増えています。

これは個人のストレス耐性以上に、管理能力不足や、仕組みそのものに無理がある可能性があります。

 

加害者の攻撃性は、当然ケアが必要です。

今日は、激詰め上司がいる場合、仕組みや環境を作る立場にいる人や、同僚の立場からは何ができるのかを考えます。

 

 

目標は、メンタル不調自殺者ゼロ

本人やその家族にとっても、組織にとっても、人が亡くなることが一番不幸なことです。

 

厚労省のサイトには、うつ病に関して次のようなチェック項目があります。

  • 自分を責めてばかりいる
  • 落ち着かない
  • 眠れない、過渡に寝てしまう
  • 動悸
  • めまい
  • 胃の不快感、便秘や下痢

こうしたマニュアルやチェックリストは、残念ながら置いているだけでは役に立ちません。動かしてこそ効果があるものです。その動かす力は組織の力だと思います

 

 

先輩上司からのメンタルケア

勤務時間外の辛さを聞く

4月から新入社員が入ってきます。

 

部下をメンタル不調に追い込むクラッシャー上司がいる場合、被害者を助けるためにできる事の1つとして時間外に仕事のことを考えて、辛いかどうか」を質問することを提案したいです。

 

ハラスメントを原因とする精神疾患は「勤務勤務時間外に苦しいと感じる気持ち」に注意を向けることが大事だからです。

周りの人からの働きかけとして、ペースを落とさせてリフレッシュを促すか時間外にスキルアップを促すか、さじ加減は大事です。

 

 

心療内科受診を勧めるのは勇気がいる話

普段の様子の観察やストレスチェックでメンタル不調に気づいた時、内科を勧めることに比べて心療内科を勧めることはなかなか勇気がいります。

  • ADHDの可能性があるから、心療内科を受診してみない?
  • 適応障害の可能性があるから、相談窓口に行ってみない?

 

こう言って、提案すること自体をハラスメントだと逆に言われる恐さもあるので、上の立場の人は査定を下げないために受診を提案しないという保身をしたくなるかもしれません。

 

  • ご飯が食べられないか…………内科に行ってみる?

この提案の方が気楽です。

 

ですが、パワハラの支配下にある人や過労状態の人に点滴を打っただけでは何も解決しません。仕組みそのものを変える必要があります。

 

 

 

全社員のストレス耐性を底上げする方法

解決の視点は、社員全員のストレス耐性を底上げするしくみづくりにあると思います。「言うは易し、行うは難し」と言いますが、様子見の行動ゼロと、1つでも取り組みを始めるのは大きな違いです。

 

①受診を促す基準を作る

どういう様子の時に心療内科を薦めるのか、組織として基準を整える段階が必要だと思います。ここは、普段はバックオフィスとして働いている総務の人が、率先して動いてアピールできる腕の見せ所ですね。

 

ハラスメント加害者には、周りからのメンツを気にして弱さを許せないタイプの人がいるので、部下が産業医の面談を受けただけでは査定が下がらないという評価基準を明らかに示すことも大事だと感じます。

 

②面談をする

時には、何を話したかよりも、どのように話したかがメンタルケアには必要です。

 

面談をする時に、「ためらい、いいよどみ、表情が固い、沈黙」などの、言葉に表れていない要素を拾い上げることはとても大事だと思います。

 

 

③ストレスコーピングを教える

ストレスコーピングとは、様々なストレスに対処したり、リフレッシュするなどして受け流す技術です。

 

ストレスの原因を直接変化させる方法や、考え方や感じ方を変化させる方法があります。

 

パワハラ上司がいる、いないに関係なく、全社員のストレス耐性を底上げする効果が期待できます。

 

 

精神障害者は「来る?」「なる?」

ここからは、パワハラが原因の精神疾患と職場の多様性に目を向けます。

 

多様性が推奨される社会では、精神障害者が組織に「来る」ことは、多くの人が体験するでしょう。

 

それと同じレベルで、今いる職場の人が精神障害者に「なる」こともあり得ます。

 

今隣の席にいる知っている人が

  • 精神障害者になる
  • 若年性認知症になる
  • 神経発達症(自閉症やADHD)者だと判明する

などは起こります。

 

他に肝機能障害・自己免疫疾患・国籍・血液型、LGBT(病気ではありません!)・出身地 etc.

 

これらは、よく見知った人が別の一面を見せることです。今の環境の大多数は、病名がついて「よく分からなくなった」途端に関わろうとしないか、排除する勢力に無言の賛成の力をかけ続けているように思います。

 

体調不良の人への対応でも、内科の点滴なら私たちの側、心療内科なら向こう側の闇、という感覚が広がっているように感じます。

 

 

メンタルケアや時短勤務も多様性

多様性は、何も外部からやってくるだけではないです。

 

内側にいる人が、別の存在のように変わるという多様性もあります。人狼やエイリアンの話ではなく、現実に起こり得る話です。

 

調子の良い時、悪い時。これだけでも1人で2種類の多様性です。

 

今後は、今いるメンバーの心の調子や体調の変動に対応するための、時短勤務やメンタルケアの仕組みづくりは注目です。

 

そしてこれは多分、成果や成功の判定がとても難しいです。だからこそ、ハラスメント対策の仕組みを作ろうとする人を、正しく評価できる上の人が必要です。

 

4月1日から中小企業に適用されるパワハラ防止法は、総務の社内評価を高めるチャンスだと思います。書類作成やオールラウンド事後処理だけでない、総務の力をアピールするチャンスです。

 

そして、本当に労務の専門家が必要な時は、プロに依頼・相談をすることがハラスメント対策やパワハラ・セクハラ・モラハラ問題の解決につながります。

 

労務に関わる人のノウハウを集めて、メンタル不調自殺者ゼロを目指す職場が増えることを私は願っています。