このブログで、年間300冊のビジネス書のアウトプットをしていきます。(※期間:2024年12月28日~2025年12月27日)
57冊目は『人の上に立ち続ける思考法 とにかく仕組み化』です。
1.著者の経歴
- 安藤広大(Andou Koudai)氏
- NTTドコモ、ジェイコムホールディングス勤務歴
- 株式会社識学代表取締役社長
2.ビジネススキル
2-1 スキル表
1位 | 仕組み化 | ◎ |
2位 | 心構え・マインド | ◎ |
得られるスキルは1位が「仕組み化」、2位が「 心構え・マインド」です。
2-2 位置づけ・読み方
「スイスイ読める本」で「理論的・抽象的」な内容です。
読書は「スピード感を大事」に、「必要なところを抜き出す」読み方がオススメです。
3.内容
本書の「仕組み化」は、仕組み化を率先して行うことのススメとマインドが解説されています。
『リーダーの仮面』と『数値化の鬼』と合わせて、3部作と呼ばれることもあります。
仕組み化を率先する人への応援メッセージ
全員の納得という呪縛から逃れる。成長を諦めた人たちからの反発に負けないでください。活躍する人が辞めるような組織にしないでください(69ページ)
圧倒的多数である「できない人」に合わせて仕組みを作り、全員を生かした方がいいのです。そのためには、「頑張らない理由」が何なのか、人間の本質を見抜き、それを前提にした「仕組み化」が必要です。
不満で仲良くなることからはもう卒業しよう
成長しないままだらだらとやり過ごすことになります。いつの間にか、社内での人間関係を考えることに労力が奪われていきます。売上を上げることよりも、社内で嫌われないことを優先させます。仕事ができる部下よりも言うことを聞いてくれる部下をかわいがります。年功序列、終身雇用に守られて、年収はあまり下がることなく、首にもならない。
そして、気づいた頃には、社内をうまく立ち回る能力しか身に付いていない、~(91ページ)
正しく情報を上げ、上の判断に従う。そういう人は、いずれ人の上に立つようになります。組織はそういう順番で成り立っています。この仕組みを理解できない人はつねに文句を言います。責任を果たしているリーダーや管理職に対してでも不満を言います。そういう人に限って文句をエサにして仲間を作りつるみます。責任から逃れる、もっとも人の弱い部分だと思います。そういう誘惑から線引きをするのも、必要なことです。仕組みを作る側に回ってください。(91ページ)
4.良かった言葉・私の考え方
4-1 良かった言葉
「成長しなくていい」と決めている人は人の上に立ってはいけないのです。
4-2 私の考え方
「圧倒的多数であるできない人のための仕組み化」という書き方にはひっかかりを感じますが、仕組み化を「経験が浅い時期などの一時的にできない状態をなるべく早く脱してもらうための方法」と考えれば、私はしっくりときます。
「仕事ができる」の言い方は、暗にその逆の「(相対的に)仕事ができない」も示します。自分のしたいことを推し進めるためには、確実に「できる」と認知された方が良いと考えています。
愚痴や不満を仲間づくりのツールの一つに使っている人は、組織の中では何人かいます。周りの同僚を、お昼ご飯の時の話題ネタとしか捉えていないような人。共通の目標がない集団は「みんなで」の感想が正しいとは限りませんし、人を増やせば増やすほど動きが重たくなることもあります。
「不平不満で群れない」「仕組みを作る側に回ってください」とキッパリと書いていることがとても良い本だと感じました。
5.関連記事の紹介
以上、『人の上に立ち続ける思考法 とにかく仕組み化』の紹介でした。
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