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【月曜日のエッセイ】第11回 加害者の攻撃性に「パーソナリティ」と名前をつけよう。心を癒やすために他人をいじめる心理。

月曜日に投稿しているエッセイです。ジャンルフリーで最近の気になるトピックをテーマにしています。

月曜日のエッセイ第11回,サムネイル,いじめの加害者・被害者・傍観者の心理.加害者のパーソナリティ

 

イジメやパワハラは悪いこと?」と聞かれれば「その通り」と誰でも答える。いじめパワハラ殺人事件がニュースで流れるたびに、何度もくり返してその答え合わせをしてきた。けれども加害者は減らない。人が死なないとニュースにさえならない。いじめもパワハラも「バレなければセーフ」で、悔しいけれどこれは事実だ。

 

イジメやパワハラを悪いと言うだけでは、加害が減らないことに、みんながうすうす気が付き始めた。良い悪いのジャッジから一歩先へ進んで加害の本質にたどり着くには、「パーソナリティ障害」という疾患を知ることが大きなヒントになる。

 

パーソナリティ障害」を知れば人を見る目が育つ。そして、誰かを攻撃したくてウズウズしている加害者を見抜くことができる。この事前知識を活かして、転職や副業などで新しい人間関係をつくる時に、今までよりも注意して人を観察してみよう。仕事相手だけでなく、家族やクラスメイト、ママ友グループや後輩先輩上司など、良い人のフリをして集団に紛れ込んでいる有毒な人がいないかをチェックしよう。

 

 

1.なぜ、パーソナリティ障害を知る必要があるのか?

最初に、パーソナリティ障害の人すべてが悪者だとは思わないで欲しい。控えめに生活をして苦しんでいる人もいれば、自分のパーソナリティと向き合って改善の努力している人もいるし、社会に適応したパーソナリティ・スタイルを作り上げて上手くハマっている人もいる。病名を悪いレッテルとして使わずに、中身を丁寧に見て欲しい。

 

今日は、人を攻撃したくてウズウズ・ムラムラする欲望を抑えきれない人達の存在を知ってほしい。いじめやハラスメントの加害者に当てはまる攻撃的なパーソナリティタイプであり、これを知ることで、あなたやあなたの大事な人の心身の健康を守ることができる。

 

日本で長く研究されてきた「いじめの理論」をシンプルに解説しながら、加害者や傍観者だけでなく、被害を受けている被害者でさえ「いじめやパワハラを無くしたくない、耐えたい」と思い込んでしまうメカニズムを解説したい。そして、そう信じるように仕向ける加害者の内側にある支配欲に目を向けて欲しい。

 

もしもあなた自身や、身近な大事な人が次の気質をもっているなら、パーソナリティ障害の知識は、きっとあなた達を不必要な消耗から守ってくれる。

  • まともで規範意識があり
  • あまり波風を立てたくなく
  • 相手を喜ばせたい気持ちが強く
  • 頼まれたら断れない性格で
  • 耐え忍ぶことで将来良いことがあると信じている

こうした社会一般的には良いとされる気質は、攻撃的で支配的なパーソナリティの持ち主にとっては「つけこみやすいカモだった!という自覚をもつことが、心穏やかな生活を送るための一歩になるはずだ。

 

 

2.いじめやパワハラで心が癒され、成長を感じている人たち

いじめやパワハラの加害者は、「これは必要悪で、まっとうな行動だ」とゆがんだ正義感をもっていることが多い。そこには「弱肉強食の強さ信仰」とも言える支配的な人間関係の場が作られている。

 

いじめには「加害者・被害者・傍観者(観衆)」の役割があることが分かっている。そして、それぞれに「強さ」を競い合っているという考え方がある。

 

分かりやすいセリフを付けて解説すると、次のようになる。

 

 

被害者のままでいたい被害者

被害者「確かに自分はいじめられているかもしれないけれど、耐え忍ぶ強さを示せる。耐えている限りは負けていない。むしろ、このいじめは強さを周りのみんなにアピールするチャンスだ。助けを求めるのは弱さを認めることだ。誰の手も借りず、強さを示すために耐え続けたい!

いじめの構造,加害者と被害者の強さの競い合い

「強さ」を競い合う姿は、対等に見える

いじめやパワハラを耐えきった被害者には、「攻撃する/耐える」というゆがんだ関係性の図式がトラウマ体験として頭の中に刻み込まれる。そしてその図式を使って、被害者が次の加害者に成長するという悲劇のストーリーも説明できる。

 

組織の中で、パワハラやいびりの連鎖が起こっている様子をイメージして欲しい。元・被害者は弱く無力でみじめで、耐える強さをアピールすることしかできず、逃げられない環境の中で劣等感と恥を植え付けられて傷ついた。被害者にとってはその環境が人生のすべてだった。

 

壊れそうな心を救う唯一の方法は、理不尽な仕打ちに耐え続けて組織に残り続けて、いじめやパワハラをコントロールできる強い加害者へと成長することだった。

 

 

加害者たちは、傷ついた心を癒やしている

加害者「わたしは無力でみじめだった。でも今は違う。私は人をいじめられるぐらい強くなった。人をいじめれば、こんなにも昔の心の傷が癒やされ満たされる。ああ……ようやくみじめでなくなった……。いじめられっ子に感謝している。いじめられてくれて、ありがとう!」

いじめの構造,被害者が加害者になる時

「耐えた」被害者が、「攻撃する」加害者に変わる

加害者にまで成長(?)した元被害者は、刻み込まれた「攻撃する/耐える」というトラウマ体験の図式を、今度はいじめる側になって再現しようとする。そこには過去の弱さの切り捨てと、強さへの執着がある。

 

被害を打ち明けて相談できた人は、この図式から抜け出すことができる。

 

いじめやパワハラの加害がなかなか減らないのは、加害者の攻撃性の元になった被害体験のケアがとても難しいからだ。特に、攻撃的なパーソナリティを持つ人の治療は、心理のプロでも難しい部類に入ると言われている。

 

キレ続ける人や、嫌がらせを続ける人の根本にある被害感情を、一般人の私たちがなんとかすることなんてとても無理だ。強さへの欲望を手放さない加害者は、力でねじ伏せる弱い相手を探し続ける。これは、後の「攻撃的なパーソナリティを持つ人からは、一般人は全力で離れよう!」という話につながる。

 

 

傍観者(観衆)は成長を感じて満足している

傍観者(観衆)「いじめられている人を見ると、どこかホッとする。あの人よりはうまく立ち回れているし、あの人がいじめられているうちは安全だ。わたしは、昔は無力でみじめな時もあったけれど今は違う。私は強く成長できてる……いじめられてくれる人のおかげで、わたしは成長を感じられる」

いじめの構造,傍観者と観衆の心理

傍観者になることで、成長を感じられる



傍観者にとって、「加害者・被害者・傍観者(観衆)」から成るいじめの関係は、心を癒やす装置としてはたらいている。「上手く立ち回れていること」自体が、この上なく満足感を与えてくれる。

 

いじめの被害の大きさは、傍観者(観衆)が加害者と被害者のどちらに付くかで変わる。加害者はそのことを肌感覚で察知しているから、傍観者(観衆)を自分の勢力に引き入れるために、色々な方法を使う。

 

加害者のパーソナリティに話を戻すと、こうした自分の勢力への引き込みも、攻撃的なパーソナリティをもつ人の特徴だ。暴言暴力嫌がらせを使ったり、証拠に残りにくい小さな嘘を平気でついたりして、ターゲットの印象が悪くなるように行動する。加害者の話を素直に信じて操られた人たちは、強い力を持った「名前を出してはいけない加害者」に従い、弱い立場にいるふつうの人を複数人で叩く。

 

 

3.加害者をパーソナリティのフィルターで観察しよう

いじめパワハラ殺人事件は、攻撃的なパーソナリティを持ち、湧きあがるムラムラとした欲望を抑えきれない加害者の「誰かを攻撃したい、支配したい、思い通りに人を操りたい」という欲望から始まっている。つまり、相手はだれでもいい。

 

誰かをイジメたい人がいるから、イジメが起こる。

暴言暴力で相手を支配したい人がいるから、パワハラやセクハラが起こる。

陰湿に死なない程度に嫌がらせをするのが楽しいから、モラハラ(=モラルハラスメント)が起こる。

 

今こそ、加害者に共通してみられる攻撃性に、「パーソナリティ」という名前を付けて注目しよう。

 

いじめやハラスメントの加害者が、のらりくらりと逃げてきたのは「DV・毒親・フレネミー・いじめ・ハラスメント」など、関係性によって加害者の呼び方がいろいろと変わってしまい、加害者を追いきれなかったからだ。被害者が逃げるか死ぬかで関係性が解消されてしまった後には、加害者をどう呼べば良いか分からなかったからだ。

 

被害者が亡くなっても、

加害者は消えていない。

攻撃欲と支配欲は消えていない。

 

私が注意を呼びかけたい理由はここにある。過剰に攻撃的なパーソナリティをもつ人達は移動していて、関係性を変えてどこにでも現れる可能性がある。家族、親せき、夫婦や親子、部活の先輩後輩、クラスメイト、近所のおじさんおばさん、会社の同僚上司、ママ友グループと、どの場所でも、まともな良い人間のフリをして、バレなければセーフと考えて、相手が死なない程度のギリギリを攻める行動を楽しんでいる人がいる。

 

有毒な人が世界に存在していることをちゃんと認めて、その特徴を知れば、密な関係になるのを避けられる。むしろ徹底的に避けて健康な生活を送ることができる。

 

 

4.注意!!善良に生きているだけでは攻撃を防げない

攻撃的なパーソナリティの人を早い段階で見抜いたら、絶対に勝負を挑まずに、先手を打って離れることが必要だ。そのためにパーソナリティ障害の知識は役に立つ。このブログで、ここまでハッキリと病名を出して注意を促すのは珍しいが、本当に過剰なくらいに注意しないと、あなた自身や、あなたの大事な人の心身の健康を守ることはできない、と気づいて欲しいからだ。

 

善良でまともに生きていればターゲットにされない」と考えるのも残念ながら間違いで、誰もが攻撃的なパーソナリティを持つ加害者のターゲットになりえる。加害者の欲望はじわじわと集団に伝染していじめの構造を作り出す。「一方的な嫌がらせ」は「仲が悪い」とマイルドに言い換えられ、悪い噂や小さな嘘を広める戦略は「社内政治」と容認される。

  • ふつうの人を悪人に仕立て上げることが楽しい。
  • 健康な人を精神疾患に追い込むことが楽しい。
  • 悪い噂を広めることがこの上なく楽しい。
  • 人同士の対立が、なによりの娯楽

 

攻撃的なパーソナリティの特徴を知れば知るほど、絶対に関わっていはいけない人間が身近にいるとハッキリと分かる。最近では副業や再就職をする人が増えているから、加害者に出会う確率は格段に高まっている。ついうっかり、攻撃的なパーソナリティの人たちとお近づきになってしまうことは全力で避けないといけない。恐怖や威圧やうわさ話で人の心理を操作したくてウズウズしている加害者が隠れている集団に早めに気づいて、離れて、健康を守らないといけない。

 

早めに見抜いて距離をとったり、さっさと集団を抜け出すことは、誰にでも習得できる技術だ。もう一度言う。加害者から距離をとってさっさと離れることは、誰にでも習得できる技術だ。転職や副業をする人だけでなく、転勤や配置換えがある可能性がある人はみんな、本当にみんな、今からでも、何歳からでも遅くないから、パーソナリティのタイプを知って、「人を攻撃したくてウズウズしている人」を早めに見抜くセンスを磨こう。

 

加害者のパーソナリティを知ってみよう。

 

 

 

 

【月曜日のエッセイ】第10回 のどに心が現われる。触れて、離れて、思い出す。

月曜日に投稿しているエッセイです。

 

フルーツジュース、炭酸飲料、お気に入りのコーヒー。中身そのものよりも、器があることが、心を安定させてくれるのかもしれません。「私のための器」と「プロセスを蘇らせようとする心」をテーマに、心の拠り所を考えます。

 

サムネイル,月曜日のエッセイ,第10回,のどの心が現われる。触れて離れて思い出す

 

 

1.人を透明にする仕事

人を透明にする仕事がある。

 

私が私でなくてもいいような、結果が決まっていて、どこかには代わりがいて、仕事ってそういうものだよね、とごまかしながら、とりわけて思い出されることもなく、来てくれるなら相手が誰でもいいような仕事をしていると、体が透明になる。

 

目の前のことに対処しているうちに、混乱して、訳わからない世界にいるような気がしてくる。同じ電車に乗り合わせている名前も知らない人達。その全員に、それぞれの人生があって、家があって、両手両足がついていて、明日のことを考えていて、おびただしい人の数に、なんだか圧倒されるような気持ちになる。

 

混乱した世界で、いつもの刺激が欲しくなる。

 

 

2.コンビニは楽しい

コンビニって色があるから楽しい。

 

冷たいペットボトルや熱い紙コップに触れると、透明になりかけている私が輪郭を取り戻したような気分になる。駅のくすんだコンクリートを見ているよりも心が晴れる。

 

フルーツジュース、レモネード、ホットコーヒー。

 

選んで手に取ると、私がぼうっと世界に現われる気がする。

お金を払うと、私がもう少しだけ世界に現われる気がする。

開けて飲んだ瞬間、私はハッキリと世界に現れる。

 

 

いつもの味、重さ、さわり心地、香り、のどごし。まだ明るい空が広がる。圧倒されそうな世界で、私の輪郭といつもの感覚が戻ってくる。

 

のどが潤うと「ああ、何かがすり減っていたな」と思うし、「頑張ってるよね」と自分を褒めたくなる。

 

 

3.小さな器は愛情だ

水でもコーヒーでも、私のための器がある、ただその事が嬉しいと思う。

 

小さな器ってきっと愛情だ。他の人が淹れてくれたコーヒーはいつもより美味しいし、ファミレスのお皿に乗った料理は特別な気持ちになる。

 

べつに機械が淹れたコーヒーでも、レンジでチンしたポテトフライでもいいけれど、キレイに包装されていたり、器がデザインされていたりすると気分が上がる。「あなたのために用意したよ」と言ってくれているみたいで、元気が出てくる

 

自由にできる器があるって楽しい。

 

 

 

4.大きな器は安心感をくれる

もっと大きな器は、私たちを安心させてくれる。デカくて包み込んでくれる器。

 

いい車、いい家、肩書き、自分のイメージ。多くの人が見てくる私の器。ちょっとやそっとで崩れないやつ。

 

大きな器を持つことって気分が良い。人に見せつけるともっと気分がいい。これが私なんだと強さをアピールできて、世界にハッキリとした輪郭線を引いてくれる。

 

ちょっと気になるのは、手のひらサイズの器に比べて、大きな器や見えない器を手放すのはけっこう大変だ。

 

住んでいる家とか、入っている部活動とか、働いている会社の肩書きとか、「イコール私」になっている器を手放すのは、それが大きくて、長く持ち続けてきて、手に入れるのに苦労したものほど、手放したくない。

 

 

5.器を手放す練習をする

奪われるのも、壊れるのも、汚されるのも不安。

 

辞めると"はずれる"し、自分が崩壊する気持ちになる。輪郭線が失われて透明になる。くすんだコンクリートと同化する存在になってしまう。

 

この感情って、結構あぶないよ!

 

「大きな器=私そのもの」だと、時間が経つと壊れて朽ちて、世界から色が褪せていく。風景と同化して、忘れ去られて透明になる。手に入れた車、家、肩書き、年収、部活会社主義国家。包まれて、含まれるほど透明になる。名前さえ呼ばれなくなる。

 

少しずつ何かをやめる練習や、離れる練習が必要かもしれない。手放す練習をして、揺れ動く感情に慣れていく。離れたときの嬉しさや、悔しさや、ホッとする気持ちを感じとる練習をする。

 

仕事帰りに飲むコーヒーは、きっと器を手放す練習だ。

 

 

 

6.姿かたちは変化する

器はいつか消え去るし、中身をため込み続けることはできない。すべてのものが変化を続けている。

 

水は止まっているように見えて、水素と酸素の周りに、小さな電子が雲のように広がりグルグルと回っている。

 

桜のゴツゴツとした幹の内側では、水分が不思議なスピードで駆け巡る。

 

自動車の車体は、熱を与えて生み出されて、役目を終えればまたドロドロに溶かされる。

 

課長や係長といった役職の数は、増やすことも減らすこともできる。

 

何億何兆もの変化の組み合わせから一つが形として現れて、私に触れて何かを残す。パートナーが淹れてくれたコーヒーだって、何億何兆分の一の巡りあわせで目の前に現れている……ちょっと壮大すぎる?

 

ともかく、どんな姿かたちの存在も、いつかは変化し、いつか手放すことを意識するから、限られた時間の中で大事にできる。

 

 

7.プロセスを思い出す力

手放す練習をすればするほど、心穏やかに過ごせるような気がする。

 

それはきっと、何かを手放した分だけ思い出す力がつくからだと思う。手放すから余裕が生まれて、未来にちゃんと期待ができる。

 

飲みたい、食べたい、息を吸う、息を吐く、声を生み出す。その一連のプロセスに、機械ではない人の心が現れている。のどを動かすプロセスが、人と人とをつなげる。

 

生み出す声が無数の泡のように、肌や鼓膜に触れて感触を残して消えてゆく。残した文字が、頭の中で音や声になり、やがて消え去る。そうして、通り過ぎた泡一粒の感触を、もう一度世界で感じたいと思えるところに人らしさがある。

 

そして、人に過去を思い出す力があるからこそ、触れた泡の一粒に、意味があったことを感じられる。

 

 

8.思い出される良い仕事

仕事で商品をリピートしてくれたり、「またお願いね」と言ってくれたりする人がいると嬉しいのは、誰かが自分を思い出すことを実感できるからだと思う。

 

思い出して、名前を呼んでくれる人の存在が、世界で透明になりそうな私たちに輪郭と色を与えてくれる。

 

ゆったりとテーブルに向かい合って座って、好きな飲み物の入った器にそれぞれに触れて、飲んだり喋ったりして、あと片づけをして、いつかそれが穏やかな時間だったと思い出す。

 

人と時間を過ごして、離れた経験を重ねた数だけ、思い出すことも、思い出さないことも、きっと上手にできるようになる。

 

一匙の砂糖を入れたコーヒーのように、通り過ぎるものたちの思い出が、今日一日を、また、豊かにしてくれている。

 

 

 

【月曜日のエッセイ】第9回 SNSの怒りとトラウマ。自分と相手の感情に線を引く

シリーズ「月曜日のエッセイ」第9回です。今日のテーマはSNSで怒る人の心理とトラウマです。

 

怒っている人の姿に「気づいて欲しかった」という悲痛な叫びがあるかもしれないと感じたことをキッカケに書きました。

 

サムネイル、月曜日のエッセイ第9回,SNSの怒りとトラウマ,アンガーコントロール



SNSでいつも誰かが怒ってるよね。

 

悲痛で叫ぶようなツイートが数万のいいねを集めてバズる。それに引き寄せられて、「私も昔~」「その通り!」「許せない!」と書いている。

 

不思議なくらいみんな怒ってる。

 

強い不満はたしかに社会を動かすことがある。けれども、そういう強い感情が押し流してしまう気持ちだってある。

 

たとえば「嫌な記憶を忘れかけていたのに、よくも思い出させてくれたなコノヤロー」という投稿者への不満。マイノリティの発信には「ごめん、気づかなかった」と無関心だったことのお詫びや、「苦しい状況をどう乗り越えるのか、お手並み拝見」という好奇心

 

純粋に「負けるな頑張れ!」と励ます応援サポートもある。「わたしの時は我慢するしか無かったのにずるい!」という嫉妬だってある。

 

怒ると全部がいっしょくたになる。怒り「で」共感しようとすると、ちょっとずつズレていく気がする。怒りの原因が読んだ人のトラウマにあるのなら、お互いのためにもなおさら、自分と相手の感情の線引きが大事になる。

 

線引きをすれば、「悪い風習は自分たちの代で終わらせる」とか、「の世代からされて嫌だったことを、次の世代にしないようにしよう」と行動できる。言葉の裏には加害者への怒りがある。でもずっと静かな怒りだ。それは周りへの笑顔として現すこともできる。社会を変えるのはこうした静かな怒りだと思う。

 

トラウマはきっと癒える。毎朝食パンを食べたり、植木鉢に水をやったり、掃除機をかけたり、自転車に乗ったりして日常を過ごすうちに、思い出すことに慣れていく。漢方薬や日にち薬もきっと効く。心が弱まった時期には人の助けを借りて、やり過ごして、しぶとく生きる手もある。

 

もし周りに「気づいてあげられなくてごめんね」と言ってくれそうな人がいるなら、その人との縁は本当に長く大事にするべきだと思う。

 

どれだけ悲惨なニュースが流れてきても、自分と他人の感情は線引きをしてもいい。何かに怒りたくなったなら、自分を大事にしてくれる人たちと一緒にアイスクリームを食べる時間をつくるといいかもしれない。そのあとにエネルギーがあれば、「負けるな、がんばれ!」という意味で、いいねを1つ押せばいい。

 

 

【月曜日のエッセイ】第8回 イラストの著作権侵害トレパク疑惑の予防法対策法はある?[自衛方法]

シリーズ月曜日のエッセイです。

 

今日のテーマは、ハンドメイドやイラストで、たびたび問題になるトレパクについてです。

サムネイル、月曜日のエッセイ第8回,トレパク疑惑の予防法と自衛策

 

 

盛んなアートイベント

ハンドメイドやイラストのイベントはけっこう沢山ありまして、デザインフェスタクリエイターズマーケットなどの有名イベントが、東京ビッグサイトや大阪南港ATCホール、ポートメッセ名古屋などで開かれています。

 

2日間かけても見飽きないほど多くの出店があるので、とても楽しめるイベントです。

 

家族連れの方もたくさん来ていて、中学生から高齢の方まで広く楽しめます。

 

トレパク事件が定期的に起こっている

その裏で、イラスト界隈でたびたび起きているのがトレパク疑惑です。これは、他の人の作品を真似して自分の作品として売り出すことです。

 

同じモチーフや画材を使うと、パッと見た印象が似ることも多く、実際SNSでも「あの絵を真似したのかも」と感じるグレーな作品があります。絵はモチーフが同じだけでは著作権侵害にはならず、法律的には裁判で決まることですが、多数派が主張するもっともらしさの強さで個人の印象が決まってしまうのがSNSの恐ろしいところです。

 

実は、私も家に飾っていた絵の作家が、SNSで著作権侵害疑いをかけられたことがあります。結果は残念ながら黒、真っ黒。フォロワー1万人を超えていた水彩イラストレーターの人です。SNSの検証画像では、その人の数十もの作品が、pinterestという画像サイトの写真を許可なく水彩画にした著作権侵害の作品でした。

 

私の持っていた絵は検証画像一覧には無くて、白・黒・グレーのどれかも分からなかった作品なのですが、当然のようにモヤモヤとしました。数日は飾り続けたのですが、やはり絵をみるたびに「著作権がグレーな作品・トレパク疑惑」という言葉がよぎってしまい、残念な気持ちで処分しました。

 

線画の出典はともかく、塗りは本当に素晴らしかったんです……

 

 

 

絵を見た時の違和感は、後から答え合わせがやってくる

絵を買う前に気づけなかったのかと、モヤモヤしながら振り返ってみると、絵を買う前に「どこか言いようのない違和感」があったことを思い出しました。

 

色の塗りは確かに上手くて惹きつけられたのですが、顔の描きこみや胴と足のバランスには「あれっ?」と違和感を感じるものは確かにあったのです。

 

その時は、人気の作家の絵を手にできることや、1点ものなので他の人に買われてしまわないうちに手に入れたいという気持ちが勝っていました。

 

これは後からネットの検証で分かったことなのですが、

制作スピードが異常に速い

・絵柄が短期間でコロコロと変わっていた。1種類2種類ではなくもっとたくさん

・絵柄のクセが、発表時期が近い作品に連続して表れていない

などの特徴があったようです。

 

フォロワー数が1万を超えていたり、企業とコラボしてグッズを作っていたとしても、こんなことが起こるなんて驚きでした。

 

言葉にできない違和感を大切に

世の中のイラストレーターの中には、「立った絵の上半身・座った絵の下半身・バイク・背景」と細切れにして、複数の他人のイラストから切り貼りして組み合わせたキメライラストを描いて、仕上げに左右反転させて売り出す人もいます。これも当然発覚して炎上しました。

 

他人の作品を切り貼りした作品は、必ずどこかに不自然さが残ります。また、その人の複数の絵を並べた時に統一感が欠けます。絵に限らず、生活や仕事をする中で時々感じる、「一瞬は魅力的に見えても、どこか言いようのない違和感」「なぜか落ち着かない気持ち」、こうした感覚は、けっこう正しいかもしれません。

 

「盗用された」を逆手にとったベテラン画家の若手潰し

一方で、2020年の冬には、若手の個展開催中に、大御所の影響力のある画家が、SNSで十分な根拠を出さずに一方的に「盗用された」と主張したことがあります。

 

美術の道では数十年のベテランが、駆け出しの若手の、それも個展開催中にです。美術用語の盗用(アプロプリエーション)と一般用語の盗用(パクリ著作権侵害)の区別を説明しないままの一方的な主張でした。

 

SNSで「盗用だ」と叫ばれたら、一時的にでも悪者にされることを避けられないんです。「私が絵にかいたモチーフを、相手も使ったから盗用だ、出典(=私の名前)を示せ」と言われる前に、予防をしておくことが大事です。

 

イラストレーターにかけられるトレパク疑惑の自衛策

トレパクの疑いを掛けられると、していないという証明はかなり大変です。

 

だからこそ、イラストを描く人は、疑いをかけられた時に備えた自衛が必要だと思います。

・練習作品に年月日を付けて保存して、絵柄の変化を記録しておく。

・定期的に、絵の作成動画を記録して発表する。フルでなくても、一つの工程だけでもネットに上げる。

・元ネタの写真を自分で撮っていることをアピールする。

・どうしてそのモチーフを使ったのかを、こまめに発表しておく。

 

イラストは、見た瞬間に「あっ、あの人の絵だ」とわかる絵柄があります。そこまで技術を高める途中では、やはり「なぜそのモチーフを、その画材で描いたのか」を言葉で示しておくことが、盗用疑惑右クリックで画像をコピーに対する防衛策だと私は考えています。

 

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著作権の基本を学べる本はこちらです。イラストや音楽制作に関わる人には、自分を守るために必要な知識です。

 

 

www.maruyoshi30.net

 

【月曜日のエッセイ】第7回:ダイバーシティの手を握る:怪物はピエロになって踊りだす

月曜日のエッセイ第7回です。

 

多様性(ダイバーシティ)は暗闇から、見知らぬ存在として現れます。相手のすべてを理解できると信じたときに、思いがけずに恐怖はやってきます。

サムネイル,月曜日のエッセイ,第7回,ダイバーシティの手を握る

I, Georgie, am Pennywise,

the Dancing Crown.

You are Georgie.

So, now we know each other, see what?

 

こう言って雨の日の排水溝の奥から声を掛けるのは、2017年にリメイクされてヒットしたホラー映画『IT "それ"が見えたら、終わり。』に出てくる殺人ピエロだ。

 

実はピエロは仮の姿で、IT"それ"は相手が怖がるあらゆる姿に変身できる。

 

狼男、ゾンビ、血の洪水。ピエロは人の恐怖を食べるのだ。

 

 

 

さらに一昔前、1818年のイギリス、ロンドンでは「怪物」が恐怖の対象になった。メアリー・シェリーの小説『フランケンシュタイン』に登場する怪物だ。

 

彼を作った科学者の名はフランケンシュタイン。怪物に名前はない。

 

怪物は自分の醜い姿を嘆き、連れ添う相手が欲しいと創造主の博士に願うも叶わなかった。しかし、怪物には知性があった。心優しく、友好的で、炎に驚き、芸術には涙を流した。

 

もしも怪物が現代にいたなら、きっともう少しましな生涯を送っていた。話し相手を盲目の老人に絞る必要なんて無い。ネットを使えば誰とでも話せる。SNOWでスキンを変え、Photoshopで背景をデコり、美白効果だって付けられる。すべてが自由自在! 前髪はお好み? チークはいかが? 

 

怪物はメイクを覚えてピエロになった。LIVEをやって気さくに踊れる。しようと思えば顔出しだってユニークなネタになる。"それ”の心の内にあるのは愛と知性か、それとも憎悪か、見た目ではわからない。

 

そう、"もう、見た目ではわからない"。

 

心の奥に推し量れない暗闇がある。

 

わからない恐怖に対し、人は名付けることで戦ってきた。言葉があれば慣れてくる。見慣れたら怖くない。ググれば出てくる。準備ができる。

 

隠れようとする"それ"の寝床はいつだって暗闇だ。

 

怪物

あの病気

ガラが悪いあそこ

空気を読めないあいつ

IT

 

みんながもてはやす多様性ある存在は、暗闇から陽が射す世界に戻ってくる。

 

暗闇から顔だけ見せる。

暗闇から声だけ聴かせる。

電気の消えた部屋では、クローゼットに何かがいる。

 

暗闇から差し出されたその手は、

本当に握っていいものか?

引きずり込まれて、食われやしないか。

優しく握り返してくれるのか。

 

見知らぬ"それ"は、日常に思いがけなく現れる。

 

ダイバーシティは勇気が試される。

 

 

 

【月曜日のエッセイ】第6回 パワハラ防止法と激詰め上司:総務がメンタルケアを教える

2022年4月1日から、中小企業にもパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)が適用されます。

 

日本で、うつ病の診断がされる人数は増加しています。

  • 大人のいじめ
  • パワハラ、セクハラ
  • 長時間労働と過労死

どの年もニュースになり、激詰め上司に管理を任せていては人が亡くなるレベルまできている職場があります。また、いじめ・嫌がらせの相談件数も増えています。

これは個人のストレス耐性以上に、管理能力不足や、仕組みそのものに無理がある可能性があります。

 

加害者の攻撃性は、当然ケアが必要です。

今日は、激詰め上司がいる場合、仕組みや環境を作る立場にいる人や、同僚の立場からは何ができるのかを考えます。

 

 

目標は、メンタル不調自殺者ゼロ

本人やその家族にとっても、組織にとっても、人が亡くなることが一番不幸なことです。

 

厚労省のサイトには、うつ病に関して次のようなチェック項目があります。

  • 自分を責めてばかりいる
  • 落ち着かない
  • 眠れない、過渡に寝てしまう
  • 動悸
  • めまい
  • 胃の不快感、便秘や下痢

こうしたマニュアルやチェックリストは、残念ながら置いているだけでは役に立ちません。動かしてこそ効果があるものです。その動かす力は組織の力だと思います

 

 

先輩上司からのメンタルケア

勤務時間外の辛さを聞く

4月から新入社員が入ってきます。

 

部下をメンタル不調に追い込むクラッシャー上司がいる場合、被害者を助けるためにできる事の1つとして時間外に仕事のことを考えて、辛いかどうか」を質問することを提案したいです。

 

ハラスメントを原因とする精神疾患は「勤務勤務時間外に苦しいと感じる気持ち」に注意を向けることが大事だからです。

周りの人からの働きかけとして、ペースを落とさせてリフレッシュを促すか時間外にスキルアップを促すか、さじ加減は大事です。

 

 

心療内科受診を勧めるのは勇気がいる話

普段の様子の観察やストレスチェックでメンタル不調に気づいた時、内科を勧めることに比べて心療内科を勧めることはなかなか勇気がいります。

  • ADHDの可能性があるから、心療内科を受診してみない?
  • 適応障害の可能性があるから、相談窓口に行ってみない?

 

こう言って、提案すること自体をハラスメントだと逆に言われる恐さもあるので、上の立場の人は査定を下げないために受診を提案しないという保身をしたくなるかもしれません。

 

  • ご飯が食べられないか…………内科に行ってみる?

この提案の方が気楽です。

 

ですが、パワハラの支配下にある人や過労状態の人に点滴を打っただけでは何も解決しません。仕組みそのものを変える必要があります。

 

 

 

全社員のストレス耐性を底上げする方法

解決の視点は、社員全員のストレス耐性を底上げするしくみづくりにあると思います。「言うは易し、行うは難し」と言いますが、様子見の行動ゼロと、1つでも取り組みを始めるのは大きな違いです。

 

①受診を促す基準を作る

どういう様子の時に心療内科を薦めるのか、組織として基準を整える段階が必要だと思います。ここは、普段はバックオフィスとして働いている総務の人が、率先して動いてアピールできる腕の見せ所ですね。

 

ハラスメント加害者には、周りからのメンツを気にして弱さを許せないタイプの人がいるので、部下が産業医の面談を受けただけでは査定が下がらないという評価基準を明らかに示すことも大事だと感じます。

 

②面談をする

時には、何を話したかよりも、どのように話したかがメンタルケアには必要です。

 

面談をする時に、「ためらい、いいよどみ、表情が固い、沈黙」などの、言葉に表れていない要素を拾い上げることはとても大事だと思います。

 

 

③ストレスコーピングを教える

ストレスコーピングとは、様々なストレスに対処したり、リフレッシュするなどして受け流す技術です。

 

ストレスの原因を直接変化させる方法や、考え方や感じ方を変化させる方法があります。

 

パワハラ上司がいる、いないに関係なく、全社員のストレス耐性を底上げする効果が期待できます。

 

 

精神障害者は「来る?」「なる?」

ここからは、パワハラが原因の精神疾患と職場の多様性に目を向けます。

 

多様性が推奨される社会では、精神障害者が組織に「来る」ことは、多くの人が体験するでしょう。

 

それと同じレベルで、今いる職場の人が精神障害者に「なる」こともあり得ます。

 

今隣の席にいる知っている人が

  • 精神障害者になる
  • 若年性認知症になる
  • 神経発達症(自閉症やADHD)者だと判明する

などは起こります。

 

他に肝機能障害・自己免疫疾患・国籍・血液型、LGBT(病気ではありません!)・出身地 etc.

 

これらは、よく見知った人が別の一面を見せることです。今の環境の大多数は、病名がついて「よく分からなくなった」途端に関わろうとしないか、排除する勢力に無言の賛成の力をかけ続けているように思います。

 

体調不良の人への対応でも、内科の点滴なら私たちの側、心療内科なら向こう側の闇、という感覚が広がっているように感じます。

 

 

メンタルケアや時短勤務も多様性

多様性は、何も外部からやってくるだけではないです。

 

内側にいる人が、別の存在のように変わるという多様性もあります。人狼やエイリアンの話ではなく、現実に起こり得る話です。

 

調子の良い時、悪い時。これだけでも1人で2種類の多様性です。

 

今後は、今いるメンバーの心の調子や体調の変動に対応するための、時短勤務やメンタルケアの仕組みづくりは注目です。

 

そしてこれは多分、成果や成功の判定がとても難しいです。だからこそ、ハラスメント対策の仕組みを作ろうとする人を、正しく評価できる上の人が必要です。

 

4月1日から中小企業に適用されるパワハラ防止法は、総務の社内評価を高めるチャンスだと思います。書類作成やオールラウンド事後処理だけでない、総務の力をアピールするチャンスです。

 

そして、本当に労務の専門家が必要な時は、プロに依頼・相談をすることがハラスメント対策やパワハラ・セクハラ・モラハラ問題の解決につながります。

 

労務に関わる人のノウハウを集めて、メンタル不調自殺者ゼロを目指す職場が増えることを私は願っています。

月曜日のエッセイ(第5回)値上がりは素材・原材料・栄養素を考え直すチャンス

月曜日のエッセイ第5回です。

スーパーのレジ袋や、郵便局での両替手数料など、これまで無料だったサービスはどんどん有料化しました。生活必需品の値段も上がっています。いま、何ができるのかを考えました。

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世界中の時間は……

世界中の時間は統一されている。地球儀を回せば、経度0度のグリニッジ天文台を通る線が、目立つ色で引かれている。

 

インターネットによって情報サービスがフラットになった今現在、画面をクリックすると世界標準時刻(=UTC,協定世界時)が表示される。

 

世界中から大企業のサービスにアクセスでき、Amazonミュージックや、Googleワークスペース、Metaのマイページなど、料金限定かつ期間限定のサービスを受けることができる。

 

無料のサービスや、安いサービスが提供され続けていると、それらがいつまでも続くものと錯覚してしまう、だが、突然の終わりを知らされた時、世界が同時に休むことなく、時計の針を進めていたことを意識させられる。

 

G-suiteの無料サービスが終了、値上げへ……

G-suiteの無料サービスが終了、値上げへ方向転換された。G-suiteは企業・法人向けのサービスで、10人までの小規模のグループで、チャットやカレンダーなどのサービスを共有できるサービスだった。2022年7月1日で無料サービスを終了する。現在はGoogleワークスペースと改名されて新しいサービスに変わっている。

 

ニュースを届けるGIGAZINE、投資家が集まるPostprime、動画のYouTube、無料投稿から有料投稿へ移るサービスが増えている。一旦無料サービスで教育された体の動きは、一筋縄では元に戻らない。スマホで1回タップをする手間や、広告の間に15秒を待つ時間がもどかしくなる。

 

ネットにつながる限り、情報サービスの終了は世界同時にやってくる。物とサービスの供給が引き締められた時、私たちがとれる手段は4つある。

  • 自分で同じものを作るか。
  • 代替サービスを探すか。
  • 利用を減らすか。
  • 値上がり分を稼ぐか。

激しすぎる変化の中にいると、逃避して世界が止まっている感覚に浸りたくなる。あえて何もしないという選択をしたくなる。しかし、「何もしない」という選択をする意志がなければ、カラフルな広告や、慣れ親しんだ習慣によって簡単に揺り動かされてしまう。

 

日本の明け方……

日本の明け方、午前6時、1月。薄闇の中で見慣れた町を眺めると、すべてが時間を止めて、何も動かず、何も変わらないように見える。一方で、当たり前のようにサービスは供給され続けていて、冷蔵庫に電気は来ているし、蛇口をひねれば水は出るし、W-Fiは電波を飛ばし続けている。

 

気づかないところで消費が積み上がり、月1回の請求書で使った量を意識する。インフラサービスや世界のサービスが、世界の統一された時間に合わせて提供される。個人1人や日本だけが、逃れることはできない。

 

 

原材料だって高騰している……

原材料だって高騰している。新型コロナウイルスによる人手不足、流通のひっ迫、供給不足など、海外の出来事がすぐに日本に影響する。

 

原油・金・プラチナ・鉛などの資源商品や、小麦・大豆などの農業商品が高騰し、身近な商品も値上がりしている。ガソリンを始め、バター・コーヒー・私の好きなアイスクリームと、何でもかんでも値上がりしている。

 

安いものは今だから安いのだし、無料のサービスは期間限定だから無料で使える。そのことを忘れ、終わりが見えないものをいつまでも続くと思ってしまう。

 

値上がりの時代には、素材や原材料に加え、体を健康に保つためのカロリーや栄養素にも注目が集まるだろう。また、物とサービスの価格上昇をカバーするために、日本円を素材関連や原材料関連の金融商品に変えて持っておく方法が注目されるかもしれない。

 

家計簿に無料のサービス0円を……

家計簿に無料のサービス0円を、今年は追加しようと思う。次の4つに分類したい。

  1. 絶対に必要。無いと私ではなくなる。仕事に必要。
  2. 必要か不要かわからない。2か月間様子をみて判断する。
  3. 節約のためには不要。代替できる。
  4. 無駄。今すぐやめる手続きをする。

 

この中でも代替は興味深い。例えばレモンスカッシュが飲みたければ、レモン果汁と炭酸水を買えば自分で作ることができる。

 

豊かな生活とは、なにも清貧を目指すことではない。適度な欲と活気を出しながら、欲望をコントロールする技術をもって暮らすことだ。

 

必要な栄養素、必要な物、必要なサービス、適度な人との関係。あらゆる分野で、自分の「最適量」を見つけて忘れないようにしたい。

 

手作りのレモンスカッシュは、意外と美味しかった。物とサービスの値上がりは家計に響くが、これも生活スタイルをシフトさせるチャンスかもしれない。

 

値上がりに対しては、慣れ親しんだ習慣を続けず、自分で筋道を立てて考え、変化に富んだ生活を設計していきたい。